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銀座で半世紀、俳人・鈴木真砂女の小料理屋閉店へ (1/2ページ)

2008.1.13 16:29
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銀座で50年間営業し、今月25日に閉店する飲み屋「卯波」。カウンター9席の小さな店内はお客さんでいっぱい =11日午後、東京都中央区銀座 (撮影・川口良介)銀座で50年間営業し、今月25日に閉店する飲み屋「卯波」。カウンター9席の小さな店内はお客さんでいっぱい =11日午後、東京都中央区銀座 (撮影・川口良介)

 瀬戸内寂聴の小説「いよよ華やぐ」のモデルとされる俳人、鈴木真砂女(まさじよ)=明治39〜平成15年=が銀座に開いた小料理屋「卯波(うなみ)」が25日、半世紀の歴史に幕を下ろす。再開発に伴い、立ち退かなければならなくなったためだ。真砂女の跡を継いで看板を守ってきた孫の今田宗男さん(47)は「一人でも多くの人に店のことを覚えていてほしい」と名残を惜しむ。 (道丸摩耶)

 「卯波」は昭和32年、千葉の旅館の女将だった真砂女が、離婚して50歳で始めた。妻子ある男性と不倫関係になり、追い出されたも同然の離婚だった。「老舗旅館を追い出された意地もあったのだろう。店を出すなら日本一の場所が良かった、と言っていた」(今田さん)。

 カウンター9席と座敷2部屋だけの小さな店は、川端康成や安岡章太郎ら作家のほか、石田波郷ら俳人にも愛された。

 「俳句と店とどっちを取るかと聞かれたら、迷わず店を取る」

 幼いころから店に出入りしていた今田さんは、真砂女からよくそう聞かされたという。

 新しいもの好きで明るい真砂女は、銀座の街にも愛された。店の入り口には、華やかな黄色の着物を着てほほえむ真砂女の写真。平成5年、松屋銀座店のポスターになった写真だ。真砂女は「銀座の顔になった」と大喜びしていたという。

 近くで古美術店を営む宮下恵美子さん(53)は以前、店のカウンターに立つ真砂女に恋愛を詠んだ句を見せたことがある。

 「ダメね。本物の恋をしないと、あなたに恋の句は作れないわよ」

 「私は恋愛結婚です」と反論した宮下さんを、真砂女は「恋はそんな甘いものじゃない」と諭したという。

 最後まで店に立ちたいと望んでいた真砂女だったが、亡くなる数年前から足腰が立たなくなり、今田さんが一人で切り盛りするようになった。おばあちゃん子だった今田さんは、真砂女が15年3月に96歳で生涯を終えた後も、「真砂女が大事にしていた店を何とか残したい」と店の灯を守った。

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銀座で50年間営業し、今月25日に閉店する飲み屋「卯波」。カウンター9席の小さな店内はお客さんでいっぱい =11日午後、東京都中央区銀座 (撮影・川口良介)
銀座で50年間営業し、今月25日に閉店する飲み屋「卯波」。店主の今田宗男さん =11日午後、東京都中央区銀座 (撮影・川口良介)
俳人・鈴木真砂女さん【撮影日:平成11年6月30日】

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