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家が建たない 「国交省が引き起こした官製不況だ」 (3/4ページ)
このニュースのトピックス:くるま
改正法では、建築確認の申請後、これまでとは違って書面の差し替えが認められず、変更点がある場合は原則的に再申請をしなくてはならない。
このため理屈の上では、設計者側は申請前に完璧(かんぺき)な図面や構造計算を求められる。審査する自治体や民間確認検査機関側も微細なチェックに追われ、「明確でない運用基準のもとで過剰反応が相次いでいる」(中堅ゼネコン幹部)という。
インターネット上で「建築ウェブ」を主宰する1級建築士の森山高至氏は「建築工事は工場での大量生産と違い、さまざまな条件を検討しながら進めていくもの。それが改正法では、いわば『料理をする前に調味料のグラム数に至るまで全部決めろ』となった。法の建前は分かるが、あまりに現実とかけ離れている」と頭を抱える。
国交省は10月、構造の安全性に影響しない「軽微な変更」は再申請を不要にすると発表したが、後手後手の感は否めない。
不動産経済研究所の福田秋生企画調査部長は「審査段階で滞ると、建築現場にしわ寄せがいくのは確実。違法建築を排除するための法律なのに、逆にそうした建物を呼び込むことになりかねない」と指摘し、「いまの様相はまさに“官製不況”だ。混乱を予想せず、打つべき手を打たなかった」と批判する。

