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【こうして生まれた ヒット商品の舞台裏】マンダム「クレンジングエクスプレス」
■1万の化粧水成分から選定
仕事でへとへとになって深夜に帰宅…メークなんて落としていられない! そんな女性が結構多いらしい。オイルクレンジングは油を洗い流すために2度洗いが必要で、今すぐベッドに倒れ込みたい体にはおっくうというわけだ。
コットンに含ませてふき取るだけでメークを落とせ、しかも保湿もできるマンダムの「クレンジングエクスプレス」。全国発売は8月24日からだが、年度売り上げ目標の3億1000万円をわずか1カ月で超える好調な売れ行きをみせている。
きっかけは3年前、化粧品店で働くシングルマザーのつぶやきだった。
「家に帰ると12時近く。子供のお弁当を作るために朝5時には起きなきゃいけない。なのに、化粧を落として肌の手入れをすると、寝るのは午前1〜2時です。洗顔、クレンジング、保湿を1回で済ませられる商品はないでしょうか?」
これを聞いた第二商品開発部の金山博部長は、「『クレンジング=オイル』の発想から離れよう」と思い立った。
保湿に適するのは化粧水。しかしメークは油分のため、水では落ちにくい。化粧水を使ったメーク落としは既に市場に存在したが、この「落ちにくさ」からなかなか普及しなかったという。
そこで約1万種類の化粧水成分から、油汚れを浮き上がらせて包みとる数種類の成分を1年以上かけて選び出し、配合することに成功。さらに男性用化粧品の開発過程で発見した保湿剤の防腐作用を利用し、防腐剤を一切入れない製品に仕上げることができた。
当初のターゲットは20〜35歳の化粧に関心の高いワーキング・ウーマンだった。だが購買層は学生から80代まで広がり、需要の高さを実感したという。
もともと同社は女性用化粧品を扱う「金鶴香水株式会社」として、昭和2年に設立。現在は男性用のイメージが強いが、社内では「女性ものも作りたい」という声が強かった。金山部長は「設立80年の今年、ようやく一歩を踏み出せた。『水クレンジング』のすばらしさをより多くの人に分かってもらえる商品展開を今後も続けたい」と話していた。(田辺裕晶)

