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鉄子のための鉄道本 景色や味覚情報…付加価値楽しむ女性向け (1/3ページ)
■グループや母子で…“鉄子ちゃん”増殖中
男性のマニアックな趣味という印象が強かった「鉄道」のファンが女性にも広がり、読みやすい書籍や雑誌の出版が相次いでいる。観光やグルメなどの付加価値をつけたり、母子で楽しめる鉄道旅を取り上げたりと、親しみやすく工夫されている。(田辺裕晶)
「JR時刻表」などを出版する交通新聞社は今月1日、女性のための鉄道エッセー・ガイド『鉄子の部屋』を出版した。女性のライターや編集者が好きな電車に乗り、駅構内の立ち飲みや駅に直結した温泉などを訪ね歩く。全国の駅弁データや鉄道好きが集まる店の紹介も盛り込まれ、鉄道好きでなくても楽しめそうだ。
執筆者の一人、同社の平岩美香さんは「男性ファンのように知識を競うのではなく、気軽に楽しむ方法を紹介したかった。現地で見たもの、食べたもの、面白かったものを、手作りで本にしました」と話す。
同社では車内から見た風景を中心に編集した「車窓で旅する日本列島」も4月に発行。「女性には鉄道そのものよりも、付加価値を楽しむ人が多い。きれいな景色や駅弁・郷土料理などの味覚情報は、積極的に掲載しています」という。
女性鉄道本の先駆けの一つが、昨年11月発行の『女子と鉄道』(光文社)。エッセイストの酒井順子さんが「小説宝石」に16年3月〜18年5月まで連載したエッセーをまとめたものだ。連載当時から反響が大きく、書籍もこれまでに約1万5000部を売り上げた。各地の鉄道の情景や、鉄道系グルメ、痴漢の考察など内容は多岐にわたる。
同社図書編集部の田中省吾さんは「マニアックなうんちくではなく、『楽しいね』という感覚的な部分を拾ったのが読者を広げた理由でしょう」と話す。「今まで隠していた鉄道好きを、カミングアウトできるようになりました(笑)」などという女性読者からの手紙も数多く寄せられているという。


