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【溶けゆく日本人】快適の代償(7)不眠の時代 消えた闇夜 狂うリズム (1/3ページ)
このニュースのトピックス:溶けゆく日本人
IT系の企業に勤める20代後半の男性プログラマーは、大きなプロジェクトを任され、深夜まで残業が続く毎日。帰宅してからもすぐに寝付けず、気分転換にインターネットのゲームで遊んでいるうちに気が付けば明け方に。こうして夜更かしを繰り返すうちに遅刻が増え、昼過ぎに出勤する日も珍しくなくなった。睡眠不足から集中力がなくなり、顧客とのトラブルやミスも頻発。たまりかねた上司に連れられて、カウンセリング機関を訪ねた。
労働者の心理相談を行う「ジャパンEAPシステムズ」(東京都新宿区)のカウンセラー、春日未歩子さんが「最近増えているケースです」と紹介してくれた典型例だ。「深夜まで残業をすると、脳が興奮状態となって眠れないからパソコンやテレビに向かう。それが朝寝坊の原因となり、不眠という悪循環に陥るケースも少なくない」と指摘する。
生活の24時間化やストレス社会の中で、知らず知らず睡眠のリズムが狂ってしまう人が少なくない。
白々と夜が明けるころ、インターネットの会員制コミュニティー「快眠美女倶楽部」には次から次へと書き込みが続く。
「今夜もまた、眠れない。あと4時間で仕事なのに…」
「寝よう、寝ようと思ううちに、新聞配達のバイクの音が聞こえてきます」
「一度でいい。熟睡したい。スッキリ目覚めたい」
平成12年、厚生労働省が12歳以上の約3万人を対象に実施した調査では、日本人の5人に1人が不眠に悩んでいるという。多忙な毎日に加え、24時間営業のコンビニやファミリーレストラン、そしてインターネットや携帯電話の普及…。「闇夜」が消えた眠らぬ都市で生きる人にとって、不眠はまさに国民病、現代病とも言えそうだ。

