MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。
[PR]

【リサイクル再考】続「ペットボトル」編(中)

2008.8.27 07:05
このニュースのトピックス倒産・破綻
使用済みペットボトルは約25の工程を経て半透明でサラサラのペットフレークになる=18日、栃木県鹿沼市のジャパンテック本社工場使用済みペットボトルは約25の工程を経て半透明でサラサラのペットフレークになる=18日、栃木県鹿沼市のジャパンテック本社工場

■国内で生じる価値と雇用

 「このままだと体力のない業者から倒産していく。住民は目先の利益は考えないはず。自治体は容リ協(日本容器包装リサイクル協会)に戻ってほしい」

 こう話すのは、58に減った容リ協登録事業者の一つ、ジャパンテック(栃木県鹿沼市)の社長、古澤栄一さん(52)。本社工場は平成13年に創業。24時間稼働で年間1万6000トンの処理能力を持つ。17年には環境マネジメントの国際規格「ISO14001」を取得したこともあり、年間約2000人の小中学生らが見学に訪れる。

 容リ協ルートは国内循環が基本で、同工場には約50自治体から買い取った使用済みペットボトルが集まる。異物を取り除いてから粉砕し、アルカリ洗浄など約25の工程を経て、高品質のペットフレーク(片)やペレット(粒)に加工。フレークは各メーカーに運ばれ、繊維が綿状になった「原綿」から糸となり、衣料品やバッグなどになる。

 海外を含む広域リサイクルの危険な点は、国内リサイクルを空洞化させることだけでなく、輸出品が廃棄物なのか資源なのか、その線引きのあいまいさだ。使用済みペットボトルの中には、注射針や点滴の部品、たばこの吸い殻などさまざまな異物が混入しており、そのままでは輸出できない。

 このため環境省は17年、強い悪臭などがある使用済みペットボトルの輸出は、廃棄物の国際移動などを禁じたバーゼル条約に抵触する可能性があると、自治体に注意喚起した。同時に輸出品がきちんと分別、洗浄、裁断されているかの確認も自治体に求めた。

 しかし、今年3月の調査では、独自ルートで処理する市町村のうち46・8%が「そのままで輸出業者に引き渡さない」などの要件を定めていない。要件を設定しても現場確認しているのは45%、分別後の行き先を住民に情報提供しているのは4・6%だった。

 独自ルートで処理する自治体が増えた昨年度と一昨年度、同工場では、使用済みペットボトルを稼働能力の4割しか集められず、従業員を3分の1に減らした。

 古澤さんは「輸出向けに高く売却しても、1キロ当たり数円の違い。でも、国内で再生原料にすれば売却価格の2倍、製品にすれば4倍以上もの市場価値と雇用を生む。どちらが“得”か考えて」と話す。(村島有紀)

このニュースの写真

使用済みペットボトルは約25の工程を経て半透明でサラサラのペットフレークになる=18日、栃木県鹿沼市のジャパンテック本社工場

関連トピックス

[PR]
[PR]
PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。