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【環境立国ニッポンの挑戦】サミット前夜(6)目標「クリーンな成長」 (1/2ページ)

2008.7.3 07:38
このニュースのトピックス環境・エコ
黄砂でかすむ福岡市内。被害は年々広がっている=今年3月黄砂でかすむ福岡市内。被害は年々広がっている=今年3月

 ■目標「クリーンな成長」

 3月初旬、長崎県諫早(いさはや)市の上空は黄ばんだ“もや”がかかっていた。視界はわずかに3キロ。九州では春の風物詩ともされる黄砂がこの日、全国の広い範囲で観測された。

 「洗車のお客さんは普段の3倍増かな。タオルも1台ふいたら、ほらこの通り」。増田石油諫早サービスステーションの石田清人店長は、洗車の対応に追われながら、汚れたタオルを見せてくれた。ちょうど洗車に来た市内の男性会社員は「洗っても洗ってもまた汚れる」と嘆いた。

 中国から飛んでくる黄砂の発生量は近年増えているという。背景には中国など内陸部の山林開発や家畜放牧による土地の荒廃など、砂漠化の進行が指摘されている。

 黄砂のような越境大気汚染は、国内でいくら対策を講じても対症療法の域を出ない。抜本的な解決には、文字通り国境を越えた取り組みが不可欠だ。日本は中国、韓国に連携を呼びかけ、3カ国は黄砂監視などに向けた共同研究を始めることで合意した。今月18日にはその初会合がソウルで開かれる。

                  ◇

 飛来する黄砂が深刻なのは、途中で中国の工業地帯の煤煙(ばいえん)などと混ざって、日本に到達するからだ。煤煙は大気汚染物質の窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)を含んでおり、健康にも影響しかねない。

 こうした大気汚染物質は、発電所や工場などで化石燃料が使用されることで発生する。日本では大気汚染防止法で厳しく規制されているが、中国では経済成長を優先するあまり、脱硫装置などの除去施設の設置がほとんど進んでいないのが実情だ。

 国立環境研究所などの調査結果では、1980年から2003年までの23年間で、中国のNOx排出量は3・8倍に急増。さらに2020年時点では、00年比で2・3倍以上増加する可能性があるという。SOxも当然、増加が見込まれる。抜本的な対策は一刻の猶予もない。

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黄砂でかすむ福岡市内。被害は年々広がっている=今年3月

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