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温暖化進み高潮被害29兆円 台風で今世紀末の東京湾

2008.6.21 19:14
このニュースのトピックス防災・交通安全

 地球温暖化が進み海面が上昇した今世紀末の東京湾を室戸台風(昭和9年)級の超大型台風が襲えば、高さ約2メートルの高潮により、最悪の場合、東京都と神奈川県の4つの港の周辺部で計約28兆8000億円の経済被害を受ける可能性があることが、国土交通省の試算で21日分かった。海面上昇とあわせた首都圏の高潮被害想定は初めて。

 試算は、温暖化がもたらす長期的な自然災害への影響を調べるため、政府の中央防災会議が国交省港湾局に依頼した。全国のほかの重要港湾でもシミュレーションを検討していく。

 国交省は今回の試算結果について「現実に起こり得る規模」と指摘。現時点でも、大規模地震で大きな津波が発生すれば同様の被害が予想されるため、各地の老朽化した防潮堤改修などが必要としている。

 試算は、今世紀末に最大で海面が59センチ上昇するとした平成19年11月の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」報告書に基づき、東京、川崎、横浜、横須賀の4港の満潮時の水位が現在より60センチ上昇したと仮定。超大型台風が東京湾奥部を直撃するケースで、今の貨幣価値に基づき被害を想定した。

 この結果、東京港では水門や防潮堤が高潮で破壊され、江東、品川、大田など臨海区部が最大で深さ5メートル以上、60平方キロにわたり浸水。東京駅や品川駅などの鉄道施設をはじめ、建物や内部の設備が被る直接被害は22兆円と見積もった。

 神奈川県の3港では、防潮堤を越えて海水が流れ込むと想定。横浜は横浜市役所や横浜駅などの一帯が深さ1メートル以上の水に漬かり被害額は4兆6000億円に達する。川崎でも1兆9000億円、横須賀で3000億円の被害を受けるとされる。

 今回は対象外だったが、影響は千葉県などにもおよび、実際の被害額はさらに膨らむとみられる。

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