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【列島深化論】藤原義則 パネルベイの中核で 青空へ伸びよソラマメ (2/2ページ)
このニュースのトピックス:団塊の世代
尼崎市臨海部も松下の「プラズマ・ディスプレイ・パネル工場」の拡充が決まった。投資額総額1兆円超。団塊の世代以降が、社会の授業で学んだ「阪神工業地帯」は、一時の停滞を脱却、今や世界最大級の産業集積拠点として再生されつつある。シリコンバレーの向こうを張り播磨灘を含む大阪湾は「パネルベイ(湾)」と呼ばれ出した。
その中核都市尼崎は常に工場林立、煙の都のイメージが圧倒的だ。「でも実際は大農業地帯でもあったんです」。市北部地域は戦後でも一面に水田、畑が広がり、遠く富松神社の鎮守の森が霞(かす)んでいた。特に武庫川が運んだ肥沃(ひよく)で粘着質な土にソラマメは「武庫一寸」「富松一寸豆」のブランドで、昭和30年代まで、特産品として各地に出荷されていた。
しかし、連作がきかないため、生産は激減し「幻の豆」と化した。善見宮司は「神社は地域再生の拠点たるべし」と復活に尽力。土地の多様性を発信し続けた。現在は、富松幼稚園でも「農業体験学習」として水田で栽培を続けるなど、すっかり定着した。ソラマメは地域活性化の切り札となった。
今月17日、神社境内で「一寸豆祭」が開催された。約90キロが奉納され、振る舞われたり、即売された。児童も園児も収穫は今週中に迫り、ハッスルしている。かぐわしい芳香を求めて。