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【列島深化論】藤原義則 パネルベイの中核で 青空へ伸びよソラマメ (1/2ページ)
このニュースのトピックス:団塊の世代
ソラマメの季節になった。団塊の世代の一員で、その哀歓にこだわり続けた作家、永倉万治氏の『アナタの年頃』(講談社)に「ビールを1パイント」が収めてある。昭和から平成へ移ろう初夏の夕、会社帰りの「アナタ」は、オープン間もないビアガーデンに立ち寄り、述懐する。
〈そら豆の大盛りと串(くし)カツで、ビールの大ジョッキを一杯。悪くないね。そら豆と生ビールとナイター中継。この季節の、それがアナタの「幸福3点セット」だ〉
永倉氏はすでに亡い。そして今、アナタは、ビールより当然の如(ごと)く発泡酒。ナイター中継への興味も薄れる一方だ。でもソラマメは飲み屋で時々、やる。『アナタの−』が、刊行された平成3年、「ソラマメの絵を描いてみよう」と兵庫県尼崎市、富松(とまつ)神社の善見壽男(ひさお)宮司(59)が近くの尼崎北小学校に呼びかけた。
「驚きました。どの絵もブドウみたいに、莢(さや)が蔓(つる)から垂れ下がってた」。薫風馥郁(くんぷうふくいく)たる青空を目指すように最初、莢は上へ伸びていく。だから「空豆」なのに…。善見宮司は、児童全員に「ソラマメ1人1鉢運動」を推進した。10月半ば、種をまき翌年5月、収穫し、食べてしまう。「命の完結の目撃と食育」はバトンタッチを続け、今年で14回目。でもなぜ、ソラマメか?
近畿経済産業局の発表によると、昨年の近畿2府5県(福井を含む)の工場立地件数は254件と一昨年比6・3%減だが、立地面積は1・5倍に増加。特に臨海部に「土地がない」状況となった。シャープの大阪府堺市への液晶工場建設、兵庫県姫路市には松下電器産業の「液晶パネル工場」進出決定が拍車をかける。