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食料使わないバイオ燃料 生産拡大 穀物高騰で農水省が推進
世界的な穀物高騰と食糧不足を受けて、農水省が食料を使わない日本型バイオ燃料の生産拡大に乗り出した。稲わらや間伐材を有効利用する技術開発のほか、耕作放棄地を活用して食料にも転用できる燃料用作物を生産する。食料供給と競合しない形で地球温暖化防止に取り組み、非常時の食料確保という食糧安全保障にも備える狙いがある。
日本型バイオ燃料の柱になるのが、コメ生産国の特性を生かしたソフトセルロースといわれる稲わらの利用。農水省は6月以降、稲わらの効率的な収集と、バイオ燃料の製造技術の実証に入る。具体的には、稲わらの刈り取りから集草、積み込み、運搬までを効率的に行うシステムのほか、酵素法などによるバイオ燃料の製造技術と、発酵の残りかすを農地に還元するシステムを実証する。
農水省は、6月中にも事業主体と実施地区を選定し、32億円を投じて実用化を急ぐ考え。地域に密着した事業のため、地域活性化にもつながると期待している。
政府は、地球温暖化防止に向けて、2030(平成42)年ごろには、現在30キロリットルのバイオ生産可能量を、600万キロリットル(原油換算で約360万キロリットル)まで拡大する方針。農水省の計画ではこのうち、稲わら麦わらなどで180万〜200万キロリットル、間伐材などの木材と、耕作放棄地の活用などによる資源作物で、それぞれ200万〜220万キロを生産する。
このため、総額80億円をかけて、稲わらを効率よく集めたり、山から木を安く下ろす機械の開発▽稲わらや間伐材などから燃料を大量に製造する技術開発▽燃料を大量生産できる作物の開発−などを進める。
食料を使わないバイオ燃料に関しては、穀物価格の高騰を背景に米国も昨年12月に成立したエネルギー法で、2022(平成34)年には、使用量全体の6割を麦わらや木材を中心にした次世代バイオ燃料にすることを規定。実現までの工程表を公表して研究開発や商業化支援を行い、脱トウモロコシに取り組んでいる。