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【すごいぞ日本】ファイル?U 重厚長大健闘中(2) (1/2ページ)
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■柔よく風を制す
三菱重工業が28年前、風力発電機の開発に参入して最初に試みたのは自衛隊のヘリコプターの中古翼を流用する方法だった。赤字続きで何度も撤退の危機に見舞われたが、風車開発リーダーの柴田昌明課長には成功の確信があった。
風車は大型化と安全性という2つの相反する課題の克服が競争力を決める。風を受ける面積が大きいほど出力が上がるが、強度の問題も生じる。
地形がなだらかで風向きが一定な西欧と比べると、山岳地形が不規則な風を生み、台風も上陸する日本の条件は過酷でもある。
「世界に発信できる風車をつくりたい」という開発チームの一念がその過酷な条件の中で「スマート・ヨー」と呼ばれる独自技術を生み出した。「ヨー」は英語で「揺れ」のことだ。
風車は一定以上の強風が吹くと、電気制御で正面を風上に向けたまま回転を止め、翼の角度を風向と平行にして風の力を受けないような体勢をとる。
だが、台風で停電になると、この制御はきかない。風車は横、斜めなどさまざまな方向から強風にさらされ、倒壊や破損事故が発生してしまうのだ。
平成15年9月には、台風14号の強風で沖縄県の宮古島に7基あった西欧製の風車が倒壊などで全滅し、風力発電機関係者に衝撃を与えている。
「風見鶏のように自然に風向に従い、風を受け流せないだろうか」
それがヒントだった。スマート・ヨーは強過ぎる風が吹くと、風車の向きを自動的にクルリと百八十度旋回させて風下に保ち、瞬間的な力をやり過ごすことができる。

