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【明解要解】来春、「世界遺産」博士の第1号誕生 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:温暖化
稲葉さんは「温暖化など、地球規模の脅威から世界遺産を守るには、1国のみの対応では不可能で、国際社会が連帯する必要に迫られている。登録本来の趣旨は遺産の保護にあるのに、何か、別の目的になっている」と話す。
レコード会社などを経て修士課程で学ぶ北雅子さん(34)は世界遺産に登録された後の人的被害を懸念する。
「砂漠化や海面上昇による問題でも、遺産の劣化はこうした気候変動のみの影響とは言い切れない側面もある。都市開発や観光被害といった人為的な要因がからんでいる場合もある」と指摘する。稲葉さんや北さんら院生はこうした問題意識をもって、遺産の保護につながる研究を進めたいと意欲をみせている。
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同コースでは、ユネスコ世界遺産センター(本部・パリ)や関係省庁などで幅広い「理論」も学べるのが大きな特徴だ。
そのかたわら、院生たちは遺産保護への情熱を「世界遺産カルタ」という形で結実させた。たとえば「そ」は、「空へ向け稲穂豊かに続く棚」と「比・コルディエーラの棚田群」について「後継者不足で棚田を維持することが困難」と記し、遊びながら遺産の危機的な現状も理解できるよう工夫されている。
指導する斎藤英俊教授(61)は「遺産の保護と国際協力で、世界に通用するプロを送り出したい」という。来春、「世界遺産」博士の第1号が誕生する見通しだ。

