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環境立国ニッポンの挑戦・第2章(5)「省エネ先進国 負担の悩み、これから」 (1/2ページ)
成長著しい中国で最も発展を続けている上海。その勢いを象徴するように、郊外には富裕層が住む高層マンションが立ち並ぶ。そのなかにはダイキン工業のエアコンが全戸に設置された大規模マンションもある。
「部屋に置く製品は一番いいブランドにしたい。だから、エアコンはダイキンでテレビはシャープ、トイレはTOTO。人のステータスはブランドで決まるでしょ」。フランスワインの輸入業を営む陳ジュリーさんは、高層マンションの一室でこうほほえんだ。
ダイキンが中国で躍進しているのは、日本で販売しているのと同じ省エネタイプのインバーターエアコンが富裕層に受け入れられたからだ。
中国進出で先行していた日本のライバルメーカーは、価格競争力に勝る中国製品に苦戦。その姿を目の当たりにした最後発のダイキンは、省エネ性能が高い高級モデルを投入、ブランド確立を目指したのだ。
■トップランナーが後押し
日本の家電製品の省エネ性能は高い。エアコンの冷房効率でみると、中国や欧米で出回る製品と比べて2倍前後の水準にある。日本製品の省エネ性能向上に大きな役割を果たしてきたのが、平成11年に導入されたトップランナー制度だ。
その名の通り、もっとも省エネに優れた製品に追いつくよう目標を設定。達成できない場合は企業名が公表されるだけでなく、罰金まで科されてしまうので、家電メーカーも必死だ。まだ目標未達のケースはなく、エアコンでは16年の消費電力は9年時点に比べて40%も減った。経済産業省ではこの成功体験から、トップランナー制度を有力な温暖化対策と位置付けている。
欧州連合(EU)が2011年以降、インバータータイプ以外のエアコンの販売を禁止することを決めたように、省エネ家電は世界的な潮流になりつつある。ダイキンのエアコンは中国の富裕層に受け入れられたが、欧州でも新たなエアコン規制を前に、日本製品の売れ行きが好調という。

