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震災復旧作業でのアスベスト被害 姫路労基署が初の労災認定
平成7年の阪神大震災で被災地の建物解体作業に従事し、アスベスト(石綿)を吸って中皮腫を発症したとして、姫路労働基準監督署が兵庫県内の男性(36)に対し労災認定していたことが分かった。震災の復旧作業に伴う石綿被害の労災認定は初めて。
同労基署によると、男性は震災直後から1年以上にわたり、神戸市内などで倒壊した建物の解体作業に従事。その後中皮腫を発症、現在は入院治療中という。
昨年11月の労災申請を受けた労基署の調査で、男性が解体作業で石綿に接する状況にあったことが分かり、この業務が中皮腫発症の原因と判断。従事期間が1年以上という基準を満たしていることなどから、今年2月28日に労災認定した。
兵庫県尼崎市でクボタ旧神崎工場周辺の石綿被害者支援を続ける尼崎労働者安全衛生センターの飯田浩事務局長は、「石綿による中皮腫は、通常20−40年後に発症するとされているだけに、10年程度で発症するとは、いかに大量の石綿が飛散していたかがうかがえる」と指摘。「今回のケースについて、発症に至る状況などをていねいに公開すべきだ」と訴えた。
また、石綿対策全国連絡会議の古谷杉郎事務局長は「やはり、という印象。事例によっては10年で発症するとされており、妥当な認定だ。今後も増加が予想される」とみる。その一方、「米国では同時多発テロの際、復旧作業に従事した約1万人を対象にした健康調査に乗り出したのに対し、阪神大震災に関しては体系的な調査がなされていない」と指摘。不安を抱く市民への一過性の健康調査だけでなく、対象の集団をきっちり決めた長期的な疫学的調査が必要としている。