バクーの「乙女の塔」のらせん階段を上がると、屋上からは12世紀に築かれたという城塞(じょうさい)に囲まれたバクー旧市街を見渡せる。屋上には衛星放送の受信アンテナもみられるが、古い町並みにはカスピ海に面し交通の要衝として栄えた面影も残る。1991年にソ連からの独立を果たし、都市基盤整備という「現代」の開発を懸命に進めた。大地震で破壊された城塞都市という「過去」の保全・修復が遅れ、危機遺産に登録される要因となった。