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注目!フィンランド方式 読書法、作文や算数ドリルが日本にも普及
世界トップの学力
日本の子供の学力低下が懸念される中、世界トップ級の学力を生み出すフィンランドの学習法に関心が高まっている。「フィンランドメソッド(方式)」をうたう読書法や作文の書き方、算数ドリルといった学習関連本が相次いで出版され、教育関係者ばかりではなく、一般家庭にも普及し始めた。知識詰め込み型の学習法から脱却しようとしている日本にとって、自ら問題を発見して、自分の言葉で表現し、考える力を身につけるフィンランド式は大いに参考になりそうだ。(中島幸恵)
OECD(経済協力開発機構)の学習到達度調査(2006年、15歳対象)によると、57カ国・地域の中で、フィンランドは「数学的応用力」2位(日本10位)▽「科学的応用力」1位(同6位)▽「読解力」2位(同15位)−と調査対象の3項目すべてでトップクラス。一方、日本の子供は、読解力が不足していることに加え、初めて目にする問題に対し、知識を応用して解くのが苦手なことが明らかになった。
昨秋刊行された『フィンランドの教育力』『リッカ先生のたのしい算数 たし算 ひき算』(いずれも学習研究社)の著者で、フィンランドで10年間、小学校教師をしていたリッカ・パッカラさん(39)=都内在住=は、祖国の教育について、「フィンランドでは、母国語をとても大切にしています。新聞や本をよく読み、家族で社会のいろいろな問題について語り合う機会が多い」と説明する。
また、小学校教師時代のパッカラさんは、例えば算数の問題を解かせる際には、「おもちゃ屋さんに車の模型が15台あり、このうち6台を友達のプレゼントに買うと、お店に残るのはいくつ?」といった具合に、日常生活の中で扱えるよう指導していたという。
「勉強は強制ではなく、楽しんで身につけるもの。そのためには、教師も子供のレベルに合わせてさまざまな方面から教えられるようトレーニングを怠りません」とパッカラさんは語る。
読解力を養い、国際社会で通用するコミュニケーション能力を高める訓練法としても、フィンランド式学習法は有効だとされる。3年前、いち早くフィンランドの小学校で使われている国語の教科書を翻訳し、教育現場で実際に行われている手法を参考にして、コミュニケーション力を養成しようと、平成17年に刊行された『フィンランド・メソッド』シリーズ(経済界)は累計30万部を売り上げた。
同社の編集担当者は「現地には『フィンランドメソッド』と呼ばれるような特別な教育法はなく、ふだんの生活から生きる力を身につけられるように、自分で考え、理由をはっきりさせて相手に分かりやすく伝えることを習慣化させている」と説明する。
作文や読書感想文を書くときも書きっぱなしにせず、音読しながら、どうしてそうなるのか、筋が通っているか、相手が理解できるような言い方をしているか、といった点を改めて確認することで、発想力や論理力、表現力などを鍛えられるのだという。
日本で、こうしたフィンランド式学習法が定着するか、ブームで終わるか−。それは、日本人の学び、学ばせる意欲しだいといえそうだ。


