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【竹内薫の科学・時事放談】サイエンス・インポッシブル (1/2ページ)
このニュースのトピックス:学校教育
■予知能力は永久に不可能
ここのところ物理ネタばかりで申し訳ないが、2005年の世界物理年も、ほとんど世間からは無視されたことでもあるし、ノーベル物理学賞トリプル受賞の今年くらい、少しは物理でお祭り騒ぎをしてもバチは当たらないだろう。今や高校生の7割は全く物理を履修しない。ものづくりの土台である物理学が廃れることは国の衰退につながる。物理学はいくら応援してもしすぎということはない。
というわけで、『サイエンス・インポッシブル』(ミチオ・カク著、斉藤隆央訳、NHK出版)という物理書を読んでいる。著者のカク教授は超ひも理論の研究者であり、これまでにも数多くの一般物理書をものしてきた。
「新しい現象を明白に阻止する物理法則がなければ、いずれはその現象の存在が見つかる」
とカク教授は主張する。たしかに大陸は移動していたし、飛行機やロケットも飛んだし、ブラックホールだって見つかった。そうやって考えると、SFの中身の多くは近い将来、実現する可能性が高い。カク教授は、SFに登場する物理を3つのレベルに分けている。
レベル1は、うまくいけば数年から百年以内に実現可能なもので、透明化技術やテレポーテーションなどが含まれる(ただし、テレポーテーションは、極微の物質にかぎられる)。レベル2は、数千年から数百万年で実現可能なもので、ワープやタイムマシンなどが含まれる。そしてレベル3は、現在の物理法則では「明白に阻止」されているもので、(無限のエネルギーを取り出す)永久機関や(未来を見渡すことのできる)予知能力が含まれる。
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