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【見つけた! みんなが輝く教育】二項対立的教育観からの脱却を
「学級内でディスレクシア(読み書きの学習障害)の子に配慮すると特別扱いになり、クラスの中で浮いてしまう」と訴える担任や校長の言い分は次のようなものです。
「障害ならしようがない。万全を期すためには専門家の診断が必要」→「診断がないなら本人のやる気や家庭の問題かもしれない」→「配慮する根拠を他の子供や保護者たちに合理的に説明できない」→「説明しないまま配慮したら、他の子供や保護者たちが不公平に思う」→「当該児童生徒にとってもよくない」→「とりあえず様子を見てとにかく中学校につなげよう」
まるで指導マニュアルでもあるのかと疑いたくなるくらい、全国津々浦々、都会だろうが地方だろうが見事なまでに同様の答えが返ってくることに驚きます。
しかし、“様子を見るだけで特に指導しない”間に当該児童は中学生になり、小学校の教師たちの手を離れます。
一方、中学校は教科担任制ですから、小学校の教師のように子供を包括的に見る傾向はあまり強くありません。「授業中に答えられるのに、テストの成績が悪い子は怠けているだけ」という思考パターンも根強く残っています。
結果、マサミのような子供は「どうせバカだから」と自尊感情が低下。学力不振のみならず、自傷、不登校、引きこもり、反社会的行動など二次的な課題に苦しむようになる場合が少なくないのです。
しかも、不利益を被るのは発達的な課題のある子だけではありません。認知には多様性があるという前提での授業づくり、多感覚を使った学習スタイルの導入は、すべての子供に分かりやすく、学習効果も高いのですから。
今、必要なことは「通常教育か障害児教育」という二項対立的教育観、「勉強を怠けたがる子、できなくてもいいと思う子がいる」という子供理解、「問題が顕在化してから対応する」という学級・学校経営の在り方などからの脱却です。以下、次号で。(教育ジャーナリスト 品川裕香)