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【教育動向】子どもを理数好きにするためにできること その1

2008.7.24 15:00
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【ビッグタングラム】体を動かして楽しく図形について学べます。【ビッグタングラム】体を動かして楽しく図形について学べます。

 日本の子どもたちの「理数離れ」が報道される昨今ですが、学校で、地域で、またいろいろな企業が「理数離れ」を食い止めるために、また理科や数学に興味をもってもらうためにいろいろな取り組みを始めています。Benesse教育情報サイトでは、理数好きの子どもたちを増やすことに取り組んでいる体験型ミュージアム「リスーピア」館長下野隆二さんに理数好きになるきっかけやポイントづくりについて伺いました。

 いろいろな体験をとおして、理数の魅力に触れさせる

 理数が好きかどうかは、小学校の中・高学年から分かれてきて、中学生でハッキリしてくると言われています。このころに、抵抗感なく理数へアプローチする機会を増やしてあげることが大切です。

 アプローチのきっかけは、私たちの身の回りにもたくさんあります。たとえばテレビ(ブラウン管がおすすめです)。虫眼鏡などを使い、画面を拡大してみると、赤・青・緑の小さな粒でいろいろな色を表現していることがわかります。これは、小学校で学習する光の三原則を利用しています。

 また自然界には、数学の法則で成り立っているものがたくさんあります。たとえばケヤキの木の枝分かれは、『ダ・ヴィンチ・コード』にも出てくる「フィボナッチ数列(※1)」の順に分かれています。なんとも難しそうな数列も、親子で散策している時などに、「どうしてケヤキは、下のほうと上のほうで枝の間隔が違うのだろう? 」と尋ねて説明すると、新鮮な驚きとともに、数列への興味をスムーズに引き出すことができるのではないでしょうか。(※1)1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55……で表される数列。隣り合う項の和が次の項の値となる。

 アプローチのコツは、時には机の前を離れて「体験」させることだと思います。子どもは自分で体験して驚いたり、不思議に思ったりしたことに対して、「これって何だろう? 」と好奇心や探究心を持つものです。ご家庭や学校での日々の気付きに加えて、夏休みなどを利用して、全国の自治体などで行っている「自然観察会」や「科学の祭典」などへの参加や、私が館長を務めている体感型ミュージアム「リスーピア」のような理科・数学の楽しさや不思議について展示した施設の見学もおすすめします。

 理数の魅力発見につながる体験ができるイベントは、夏休み期間に各地でいろいろなものが行われていますので、地域の広報誌やインターネットなどを使って調べて、親子で出掛けてみませんか。きっと自由研究のテーマも見つかることと思います。

 子どもの知的好奇心を学校で習っていることに結び付ける

 体験をとおして、子どもが驚いたり、夢中になったりしてとても楽しそうにしている時が、理数への興味のスイッチが入った時です。ここをキャッチして、学校の授業や教科書の内容との関連に気付かせることもとても大切です。

 たとえば、「てこの原理」が出てきたら、「5年生(※2)の時の教科書に、これ載っていたね」と声を掛けて、授業を思い出させていく。未履修分野ならば、「これは予習のつもりで体験してみよう。いつ教科書に出てくるか楽しみだね! 」と、将来学校で学ぶことを意識させていく。

 こうすると、体験で得た興味や知識が教科書や授業と結びついて、子ども自身が確認でき、理数への関心や理解が深まります。理数がニガテな子どもには、少なくとも教科書を敬遠しなくなるという効果もあります。

 そのために、日頃から保護者の皆さまも教科書や教材などには目をとおしておくといいですね。今の教科書は写真やイラストを多用し、解説もわかりやすく、手にしやすいものです。(※2)新学習指導要領では、小学6年で学習します。

 この機会に、保護者の皆さまも理数の面白さや楽しさを見つけてみませんか? 来たる8月7日にわれわれの「リスーピア」で「理数好きな子どもを育てるために」というシンポジウムを行います。次は、そこでのパネリストの方々からのご意見もぜひご紹介したいと思います。

(提供:Benesse教育情報サイト

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