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【心と体】82%以上の保護者が食育の実践に困難を感じる

2008.7.24 15:00
このニュースのトピックス受験情報

 アンケート期間 2008/6/25〜2008/6/26 

 回答者数:1,511人(就学前 145人、小学生 822人、中学生 344人、高校生 127人、大学生 46人、その他27人)Benesse教育情報サイトメンバー

 ※百分比(%)は小数第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある。

 朝ご飯を食べないで学校に行く子どもや、家族と一緒ではなく一人でご飯を食べる「孤食」の増加など、最近、食生活の乱れが多く指摘されるようになってきています。また、産地偽装問題や日本の食料自給率の低下など、「食」に関する課題も取りざたされています。そんな中、2005(平成17)年に『食育基本法』が成立し、学校現場や地域などで「食育」の取り組みが始まっています。今回は、ご家庭での「食育」についての取り組みや、保護者のかたの意識について調査しました。

 『「食育」はやはり気になる』という保護者が81%

 最初に、「食育」への興味について聞きました。

 「食育」への関心が「とてもある」「まあある」と答えた人が81%。やはり、健康な生活を送るために欠かせない「食育」への関心はかなり高いようです。お子さまの学年に偏りなく、平均しています。関心を持っている理由としては「食べることがすべての基本になっていると思うから」「体づくりだけではなく、心にも大切だから」といった意見が多くありました。ただ、大学生になると、お子さまが手元から離れて毎食家でご飯を食べるということも少なくなり、「食育」の機会もぐっと減るようです。

 食事バランスだけでなく食事のマナーを重視

 しかし、「食育」といっても、その内容は食の栄養バランスから食の安全、食事のマナーまで広範囲に渡っています。保護者は、それらの中の何を一番重視しているのでしょうか。

 最も多かった答えは「栄養摂取・バランスに気を付ける」(77.8%)という答えでした。続いて「食事のマナーを身に付けさせる」が72.7%で、「食習慣を整え、身に付けさせる」が68.2%。食事の内容だけでなく、社会的な礼儀や食生活の基本を教えることも「食育」だと認識している保護者が多いことがわかります。そのほか「食の安全に気を付ける」が55.6%、「食材への感謝の気持ちを持たせる」が54.2%と、優先順位はあるもののいずれの項目も大切だと考えていることが明らかになりました。

 「食育」には興味があるけれど、時間がないのが悩み

 一方、「食育」は大切だと感じていて興味はあっても、なかなか実践できないという保護者の意見も多くありました。実際、「食育」の実践に困難を感じている保護者は回答者の82.3%にのぼりました。

 「食育」を実践できない理由で一番多かったのが、「時間がない」という答えで、半数を超えました。具体的には、「働いているので、料理に時間をかける時間がない」「子どもが塾や習い事、部活で忙しい」と、保護者、子ども双方に困難を感じる理由があることがわかりました。大人も子どもも忙しいという、現代人のライフスタイルが如実に現れた結果となっています。

 次いで多かったのは「知識がない」という回答。「専門知識がないのでなかなか教えられない」「料理自体が苦手」などの意見がありました。ただ、中には「子どもと一緒に学ぶぐらいの気持ちで、わからないことや疑問があれば、パソコンを開き一緒に学んでいます」と、前向きに捉えている意見もありました。

 その他、「お金がない」という答えも18.2%。有機野菜や、無添加の加工食品など、安全な食材を使いたいという気持ちはみなさん同じですが、このような食材はまだまだ値段が高いのが現状。「すべてこだわりの食材で」というわけにはいかない、という実情が見えます。

 調理に関するお手伝いはなかなか難しい?

 次に、お子さまに週にどのくらい調理に関するお手伝いや食材の買い物を経験させているかについて聞きました。

 調理に関する手伝い、買い物などを、「まったくさせない」が26.8%で、「週に1〜2回」が58.3%でした。やはり、保護者も子どもも忙しく、毎日お手伝いをしてもらうというのはなかなか難しいというのが現状のようです。ちなみに学年別で見ると、一番お手伝いをしているのが小学3年生と小学4年生でした。時間にまだ余裕があるうえ、保護者のお手伝いもしっかりできるようになるのがこの時期なのかもしれません。

 まずは「正しい食生活を身に付けさせること」が大切

 一方、普段実践している「食育」には、どんなものがあるのでしょうか。

 家庭で行われている「食育」で、圧倒的に多かったのが「お子さまに朝ごはんを必ずとらせている」という答えでした。また、「お子さまに三食規則正しくとらせている」という答えも、84.4%と多くありました。まずは、正しい食生活を身に付けさせることが大切だと考えているご家庭が多いということがわかります。特に朝ご飯でブドウ糖を摂取することは、脳を活性化するためにも不可欠。一日を充実して過ごすためにも、朝ご飯は大切です。また、注目したいのは、「一日一食は家族そろって食事をとるようにしている」という項目が、54.5%と半数を超えていたこと。食事は栄養を摂取する場と考えるだけでなく、家族のコミュニケーションの場だと捉えているご家庭が多いのではないでしょうか。「食」を通じたコミュニケーションも「食育」の一つだということがわかります。

 「食育」に関する情報がもっと欲しいという声が多数

 これまで見てきたように、保護者の関心がとても高い「食育」。では、「食育」に関する情報をどのくらい必要だと考え、そしてどのように入手しているのでしょうか。

 「食育」の情報に関して、「とても必要」「まあ必要」と答えた保護者が、大半を占めました。「食育」への意識は高く、「もっと学びたい、知識が欲しい」「知識があれば、積極的に『食育』にトライしてみたい」と考えている保護者が多いようです。

 では、実際「食育」に関する情報は、どんなところから入手しているのでしょうか。一番多かったのが、テレビ番組で62.8%。次いで、インターネット、本と続きました。一方、「配偶者や祖父母・きょうだいなどの家族や親戚」という答えは、32.5%に留まりました。一昔前は、祖父母から食に関する知恵を受け継ぐというのが多かったようですが、核家族化が進んで年輩のかたから教えていただく機会が少なくなったというのが現状のようです。

 「食」は、人間が生きていくうえで大切な要素。特に、育ち盛りのお子さまを持つご家庭では、しっかり意識したいことの一つではないでしょうか。今回の調査でも、「忙しい毎日の中でもできることはやっていきたい」という保護者の高い意識が読みとれました。また、「食育」を食事の内容としてのみ捉えるのではなく、社会的なマナーを身に付けさせたり、家族のコミュニケーションを取ったりする手段として考えているということも、印象的でした。

 社会全体の意識の高まりにより、「食」や「食育」に関する情報も、どんどん充実してきています。ただ、その内容はさまざまで、今回も「情報が多すぎて何を信用して良いかわからない」という意見がありました。信頼できる情報源を見極めることも、今後は必要になってくるでしょう。

(提供:Benesse教育情報サイト

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