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【教え育てる】学習院初等科長・中島平三 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:学校教育
■たくさん書かせて、たくさん発表
2年生の女子児童の作文は、こう始まっています。
「今日、学校で楽しくてうれしかったことは、科長先生とキャッチボールをしたことです」
その日私は、休み時間に、校庭で遊んでいる子供たちに声をかけました。子供たちが「スポーツで何が好きですか」と聞くので、私は「野球が好きです」と答えました。
「わたしが思っていた通りのスポーツでした。いよいよキャッチボールをすることになりました。なんだか校ていが、ゆめのようにへんしんして、やきゅう場になりました」
しばらくすると、キンコンカンと授業開始の鐘。
「かねがなると、『こまったさん』の本のように、とつぜんゆめがさめて、やきゅう場から学校にもどってしまいました」
字もとても上手ですが、私が感心したのは丁寧な言葉遣い、そして2年生とは思えないほどの比喩(ひゆ)の巧みさです。
学習院初等科の国語教育が目指しているのは「正しく話す」「正しく聞く」「正しく書く」「正しく読む」を、きちんと児童に身に付けさせること。特に「書く」については、1年生から日記に力を入れています。その日にあったことを日記に書かせ、先生方が目を通して返却することで、「書く習慣」を付けさせるのです。
学年が進むと、日記は次第に“週記”になっていきますが、代わってさまざまな機会をとらえて作文を書かせます。読書感想文であったり、詩や俳句、自由研究のリポートなどであったりします。それらの作品を発表する機会をたくさんつくることに先生方は心を砕きます。
初等科には『小ざくら』『わかば』といった校内誌などがありますから、児童全員が少なくとも1年に1回は、自分の作品が活字になって皆の目に触れるよう、先生方は配慮しています。

