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【公教育を問う第4部】(3)時代錯誤な“負の遺産”

2008.5.14 00:59
このニュースのトピックス学校教育

 ▽「『特設道徳』は約7割で不実施・形骸(けいがい)化」

 ▽「『心のノート』の活用は約9%におしとどめています」

 ▽「小学校のクラブ活動については形骸化し、自治的諸活動や総合学習の時間として活用」

 ▽「総合学習については、文部科学省『総合的な学習の時間』とならないよう、平和・人権・環境・地域を課題とし…」

 日教組傘下の北海道教職員組合(北教組)が昨年度の定期大会議案書で列挙した組合活動の成果と活動方針の一部だ。

 ほかにも生活習慣病予防検診を目的とした採血や肥満児検査は、プライバシー保護のため「導入させない」、「AED(自動体外式除細動器)の一方的導入に反対」−など文科省や道の施策に「反対」のオンパレードだ。

 北海道では今年1月末、賃金カットや査定昇給制度の導入に反対して時限ストライキを決行。教師の3分の1にあたる約1万2500人が戒告処分の対象となった。

 参加者には管理職試験合格者が49人含まれていたが、道教育委員会は「人材不足」を理由に、全員をこの4月、教頭へ昇格させた。道教委幹部は「教頭が不在で管理職が少なくなれば、喜ぶのは北教組。やむをえない措置だった」と苦虫をかみつぶつす。

  ◇  ◇  ◇

 文科省の統計で、日教組の組織率は全国平均で28・3%(平成19年10月現在)と3割を切り、昭和30、40年代に学力テストなどへの反対闘争を繰り広げた時代から影響力が低下している。

 北教組は組織率35・8%だが、一部組合教師にはいまだに強硬的な姿勢が目立ち、学力テストやいじめ実態調査を妨害するような問題が起きている。

 北教組以外でも入学・卒業式で国歌斉唱などを妨害する教師の問題がなくならない。教師の質や意欲向上をねらいにした昇給制度などを妨害する北教組のストは時代錯誤といえる教師の一例だ。

 ストに参加した40代の男性教師は「組合の主張が全部正しいとは思わないし、座り込みのような政治闘争は本音ではやりたくない。教材準備とか、保護者への対応とか、やるべきことはもっとほかにある」と話す一方、「処分は受けたが、給与カット幅を9%から7・5%に押し戻した。白い目はあるかもしれないがストはやってよかった」という。

  ◇  ◇  ◇

 「長期休業日は、原則として校外研修日とする」「帰省の場合は自宅研修扱いとし、年休届は必要ないものとする」…。

 道教委と北教組が昭和46年に結んだ時間外勤務などの優遇規定、通称「46協定」が北海道では35年以上にわたって幅を利かせてきた。夏休みなどの長期休業期間中はまったく出勤せず、学期中でも午後4時で帰る教師が珍しくなかったという。

 札幌市教委は12年9月、国旗掲揚・国歌斉唱の完全実施を求める職務命令を出し、全国最低だった実施率が、13年春には小学校100%、中学校99%にまで上昇した。

 当時、市の教育次長だった本間英昭さん(64)は「国旗国歌を正常に扱えるようにすることは、学校正常化のシンボル的なものだった。ストはあったが、以前と比べれば北海道の学校運営ははるかによくなっている」と話す。

 道教委は今年4月28日、「46協定」の破棄を北教組に提案。6月道議会には関連条例の改正案を提出するなど、“負の遺産”の解消を急いでいる。

 本間さんは「教師は『人を育てる仕事だから』と特別視を求める。しかし民間企業と比べれば忙しさも厳しさも及ばないことを自覚しているのだろうか。特別視を求めるなら、まず必死になって子供たちの学力を上げ、実績を示してからにしてほしい」と教師たちを叱咤(しつた)する。

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