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【正論】「土光杯」の新しい若者たち エッセイスト・木村治美 (1/3ページ)
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弁論による自己鍛錬の場は健在
≪女性の進出に驚く≫
土光杯全日本学生弁論大会が1月中旬開かれた。今年で24回目、私が審査員として参加するようになってからも、ずいぶん回を重ねた。今年は、これまでとは大きく変わったという印象をもった。
本紙特集面(1月22日付)でも紹介されていたが、まず女子学生が大活躍していた。参加17人の中で9人が女性であり、7つの賞のうち最優秀の「土光杯」をはじめ4つまでを女性がとった。
審査員になった当初は「女性もがんばって」と気を配っていた弁論大会であったが、今年は逆に「ボーイズ・ビー・アンビシャス(少年よ大志を抱け)」と旗を振らなければならないほどだった。あっというまの女性進出である。
掲げられたテーマもまた、いままでとは傾向がちがい、「私も、これをやる」である。例年、政治経済、外交、教育問題などを分析して、評論家風に論じて終わるものが多かった。ともすると、どこかで読んだ寄せ集めのようなものがないではなかった。学生だから、ま、仕方がないか、と。
今回のテーマではそうはいかない。この種の弁論では、体験から語り起こすと、問題意識を具体的に示せるので、聴衆の気持ちをぐっと引きつける。
やがて論旨を普遍的な問題へと広げてまとめることになるが、今年のテーマでは、抽象的に終わらせず、自分の身に戻し、「私も、これをやる」と宣言しなければならない。自らの将来像を具体的に描く必要がある。土光杯を受賞した前野裕香さん(京都大学4年)は就職が決まっており、それがうまくいった。

