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【764gの命 未熟児の記録】(3)不安と期待−就学は大きな山 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:いじめ問題
S君が保育園に入園して2回目の運動会が昨年10月に開かれた。母親はオープニングの準備体操を見て、思わず涙ぐんでしまった。
「去年の運動会の時は、まだジャンプがきちんとできませんでした。でも今年は、やっとできるようになって楽しくて仕方がない、という感じでピョンピョンとはねていたんです」
リレーも、急な坂道の上り下りや、鉄棒のぶら下がりなど、どの種目も懸命に取り組んでいた。
運動面の発達とともに、精神面でもたくましくなっていった。保育園で行っているランニングでは、600メートル以上あるコースを転ばずに走り切れるようになった。三輪車がこげるようになり、今は自転車の練習中だ。友達と一緒に遊んだり、言葉も不明瞭だったのがはっきりと話すようになった。
S君が日を追って発達しているのはよくわかる。しかし、今の母親の大きな悩みは来年の小学校入学だ。「進むペースがのんびりしているため、小学校では授業や友達関係についていけないと思う。『生きる力』をしっかりつけるためには、養護学校でじっくりと教わった方がよいのかもしれない」。そのようにも考えるという。
小学校の選択は、超低出生体重児の両親が最も迷う節目の一つだ。9月にこのシリーズの第3部で紹介した、9年前に562グラムの女の子を出産した母親も、「いろいろな心配や不安を抱えている中で、就学は大きな目標だと思います」と振り返る。
「うちの子は握力が弱く、給食袋をランドセルの横の金具にかけたりはずしたりすることができないなど、人には分かりにくい部分で不安がありました。就学猶予や少人数制の学校への転出も考えました。学校生活を送る上でどのような影響が出てくるのか、どの程度理解し対応してもらえるのか、本当に迷いました」。

