MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。
[PR]

【正論】「徳育不要論」では日本が傾く 京都大学名誉教授・市村真一 (1/3ページ)

2007.12.12 02:43
このニュースのトピックス大学教育

適切な教科書作成が絶対に必要

 ≪家庭での愛としつけの大切さ≫

 人は家庭で生まれ育つ。子は親を選べない。どんな家庭に育つかは、親の重い責任である。その家庭が、日本で崩壊しつつあると気づいたのは、今から四十数年前、わが家も子育て最中のころであった。学校参観から帰った家内から「うちは放任主義ですの」と語るお母さん方が多く、しつけができていなくて、学校も困っていると聞いたときであった。

 いま、そういうお母さん方の子供が母親、その子が生徒なのである。その帰結は、毎日の新聞・テレビの報道が示している。要するに「放任主義では、良い子は育たない」のだ。

 家庭にとってまず大切なのは、そこに親、とくに母親の愛情があふれ注がれていることである。赤ん坊は、母の胎内にあるときから、その愛情を体感する。生まれては母乳を、やがて食べ物を与えられ、身の回りの世話をされ、1年くらいたってようやくよちよち歩ける。その後の数年間も、親の世話にならなければ、自力ではほとんど何もできない。

 ところが、子供の発育には、この数年が決定的に重要なのである。最近の脳科学は、人間の脳細胞の9割が、この期間に育成され、『愛は脳を活性化する』(松本元著)ことを明らかにした。この時期の子供に、親が言葉と行儀作法などを教えるのがしつけである。1歳から3歳児の驚くべき能力に注目したのが井深大ソニー元会長で、氏は『幼稚園では遅すぎる−人生は三歳までにつくられる』(サンマーク文庫)などの著書によって、世を啓発された。

 この時期こそ、子供が情緒や感受性を習得する大切な時である。子供に絵本を与え、おもちゃで遊ばせ、おとぎ話を話して聞かせ、子守歌を歌って寝かせ、やさしい音楽を聴かせ、庭や公園で花の色や香りを楽しみ、そして少しずつ挨拶(あいさつ)や感謝の言葉を教える。子供の情緒は次第に豊かに、親子の愛情も深まる。かくして子供の心の中に芽生える親、特に母親への敬愛の情こそ人間の情緒の根幹である。

このニュースの写真

関連トピックス

[PR]
[PR]
PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2007 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。