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【正論】再論・沖縄集団自決 良心の欠けた不誠実な弁明 現代史家・秦郁彦 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:論争「朝日vs産経」
≪自説撤回の期待裏切る≫
このように、軍命がなかったことはかなり前から専門家の間では定説となっていた。文部科学省が今年春の検定意見で軍命説を排し、教科書会社や執筆者も抗議ひとつせず従ったのもそのためだが、2人の「名誉回復」が遅れたのには秘められた事情があった。
軍命があった形にすれば厚生省の援護法が適用され、自決者の遺族に年金(1人200万円)が支給されるので、村当局に頼み込まれた2人の隊長は世間の悪罵(あくば)に耐え沈黙を守ってきた。だが死の直前に名誉回復を訴えた赤松氏の遺志もあり、今回の訴訟となったのである。事情を知る両島の村民たちが、貧しい村の経済を助けてくれた2人の隊長を「恩人」として遇しているのも当然といえよう。
こうした「美談」を知る大江氏が法廷で自説を撤回、原告の2人に謝罪するハプニングを私は予期しないでもなかったのだが、淡い期待は裏切られた。

