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【やばいぞ日本】第4部 忘れてしまったもの(9)「勉強忍耐」乃木大将に学ぶ (2/4ページ)

2007.11.15 03:23
このニュースのトピックス大学教育
三林浩行講師(右端)と同朋保育園年長組の子供たち三林浩行講師(右端)と同朋保育園年長組の子供たち

 こうした日本の偉人伝を主なテーマにした授業を行っているのは、福岡市にある社員6人の企業「寺子屋モデル」だ。

 社長の山口秀範氏(59)は、大手ゼネコン・大成建設の元社員。寺子屋に取り組む契機になったのは1994年、ナイジェリアやアメリカなど延べ15年間に及んだ海外赴任から帰国したときだ。久しぶりに日本の子供たちを見たときの「カルチャーショック」(山口氏)が忘れられない。

 「出勤途中、集団登校で待ち合わせをしている小学生は、友達と会ってもうれしそうな顔をしない。あいさつもしない。心が動いていない。中学生も同じ。子供同士が朝、会って黙っているなんて、海外では考えられなかった」

 その印象を一言で表すと「日本の子供の顔が悪い」。日本が豊かすぎるから、と説明する友人もいたが、それでは米国の子供と比べても「劣悪」と感じた説明がつかなかった。

 「自信がないんだ」と思い至った。「自分にも、自分が育った環境にも、自分の国にも」。子供の心を、動かしてやりたい。ふっと「お手本となる生き方を、偉人伝を語り聞かせる『寺子屋』を作ろう」とひらめき、2年後に退職し、事業を立ち上げた。

 寺子屋授業での最後は、取り上げた人物の言葉を暗唱させる。西郷伝では「幾たびか辛酸を経て志始めて堅し 丈夫玉砕するも甎全(せんぜん)を恥ず(立派な人は玉と砕け散っても何も為さないことを恥じる)」。

 時には釈迦が弟子の半託迦(はんたか)に語ったとされる言葉をそのまま教える。「ただ一言をしっかりと覚えなさい。その一言というのは、『汚い言葉を使わない』ということだよ」と。

 授業を見守った同朋保育園の森山隆子園長は「意味より、美しい言葉を覚えさせたい。子供たちはなにかを感じ取ってくれるでしょう」と語った。

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三林浩行講師(右端)と同朋保育園年長組の子供たち
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