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お手伝いで親子交流 「ママにほめられた」 役に立つ喜び学ぶ

2007.11.13 08:11
このニュースのトピックス学校の現場レポート
【こども】お手伝いが大好きな成田麻都衣ちゃん(6)と母、真木子さん=東京都江東区【こども】お手伝いが大好きな成田麻都衣ちゃん(6)と母、真木子さん=東京都江東区

 ボタンを押せば風呂がわき、全自動で洗濯や食器洗いができる現代。子供の「お手伝い」を期待するシーンは、かつてと比べて格段に減った。それでも、お手伝い体験は子供にとって「発見」の連続で、しつけの一環として、また親子のコミュニケーション手段として、その意味は大きい。(村島有紀)

 ≪下手でもいい≫

 東京都江東区の幼稚園児、成田麻都衣(まとい)ちゃん(6)は、3歳のころから台所でお手伝いをしている。最初のころは、野菜などの水洗い。4歳になってからは、切っ先が丸くなった子供用の包丁を使い、キュウリやトマトなどの野菜を切る手伝いをしている。また洗濯物を干したりたたんだり、お使いに行くこともある。

 母親の真木子さん(38)は「私が料理をするの見て『自分もやりたい』と言いだしました。作った食事をパパが『おいしい』と言って食べてくれるのがすごくうれしいみたいで、自信にもなっているようです」と話す。

 一方、「うちの子供はお手伝いができなくて…」という親は少なくない。ベネッセ教育情報サイトが、昨年4月に行った生活習慣に関するウェブアンケート(回答者687人)では、家庭で最もできていない項目が「子供が手伝う家事を決めている」(27・5%)だった。

 できない理由は、「自分が忙しくて、子供にお手伝いをしてほしい、といえる余裕がない」(小2保護者)、「頼みたいのはやまやまだが、自分がやるほうが早いので、つい自分でやってしまう」(小6保護者)など。忙しいからこそ、お手伝いをさせたいのに、させられないという皮肉な現象が起きている。

 真木子さんも「(お手伝いは)余裕があるときでないとさせられないのは確か。でも、私も小さいころから母にいろいろ教わったので、あえてやらせています」と話す。

 ≪一緒に楽しむ≫

 それでは、小さいうちから手伝いの習慣を無理なくつけさせるにはどうすればいいのか。

 「家事を通じた親子コミュニケーション」を3年前から提唱している家事代行サービス「ベアーズ」(東京都中央区)の共同創業者で専務取締役、高橋ゆきさん(38)は「遊びの要素を取り入れ、親も一緒に楽しむこと」をあげる。

 たとえば、浴室の掃除の際には、「さぁ、ママと競争だよ!」と声をかけて、シャンプーや洗面器などを浴室の外に出し、お風呂をピカピカにする▽洗濯物をたたむときは、「手できれいにアイロンをかけようね」と洗濯物を広げてしわをのばし、角をきちんと合わせてたたむ楽しさを伝える▽洋服の収納は、「同じ仲間(TシャツはTシャツ、靴下は靴下など)同士は仲良しだよ」などと声をかける−。

 高橋さん自身も8歳と11歳の2児の母。「ぞうきんの絞り方や、床のふき方など、私流の掃除の仕方を子供に教えるのはとても楽しい。親には一緒に家事をする楽しさ、子供には『ありがとう』といわれる喜びを知ってほしい」と話す。

 ≪習慣づけよう≫

 団塊の世代を中心に30代から80代まで約170人のお手伝い体験をまとめた『子どもにおくる私のお手伝いの話』(らくだ出版)には、井戸で水をくみ、まきをくべたお風呂当番の思い出や、大嫌いな畑仕事を父と行うことで「踏みつけられても負けない麦のように生きることが大切だ」と教わったことなどがつづられ、心が温まる。

 その体験から浮かび上がるキーワードは「善意」「発見」「喜び」「奉仕」「努力」…。編集担当の内野悳郎(とくろう)さん(70)は「親子のコミュニケーションが減り、その分、子供をほめる機会が少なくなったのも残念。親が機会をつくり、小学生低学年までに、お手伝いの習慣を身につけるといい」と話している。

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