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【がんと闘う ワクチン療法】(下)新しい作用の薬 有用性どう判断 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:病気・医療
■末期患者だけでは難しい検証
厚生労働省の「高度医療評価会議」は7月、久留米大学病院(福岡県久留米市)が実施するペプチド(タンパク質の断片)ワクチン療法を条件付きながら、「高度医療評価制度」に承認した。同制度は昨年4月から開始。「本格的に認められれば、混合診療も可能になるのでは」と患者らの期待が高まっているものの、同大学先端癌(がん)治療研究センターの山田亮所長は「混合診療のためには、さらに先進医療専門家会議の審査をクリアしなければいけない。これは既存の医療と比べて効果が高いかどうかを評価するもので、がんワクチンのような新しい作用の薬が認められるかどうかは全く分からない」と指摘する。
患者の協力必要
先進医療専門家会議は保険との併用の適否を判断する組織で、近い将来、誰もが使える薬として認めていいかどうかを見極める。新しい薬の場合、既存のものと比べて有効性が高いかどうかが大きな判断基準になる。例えば、既存薬が10人のうち5人に効くというデータがある場合、新しい薬の候補となる物質も10人中5人以上に効くことを示さないと、薬として承認されない可能性が高いという。
こうした薬の有効性をめぐる判断基準に対しては異論もある。ペプチドワクチンの研究を進める東京大学医科学研究所の中村祐輔教授(同研究所ヒトゲノム解析センター長)は「遺伝子の型の違いで薬の効きやすさが異なることが分かるようになってきた今、従来の方法で有効性を判断するのが本当に患者のためになるのか。人によっては効果のある物質が薬となる可能性を奪うのではないか」と疑問を呈する。
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