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【正論】コレステロールは悪玉でない 新渡戸文化学園短期大学学長・中原英臣 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:正論
日本の正常値に疑問が
血液中の総コレステロール値が高いと動脈硬化が進行する。高コレステロール血症は心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞の危険因子といわれてきた。
血液中の正常値である「150〜220mg/dl(以下単位は略す)」を超えると、「高コレステロール血症」と医者の診断が出る。「このまま放っておくと動脈硬化が進行して心筋梗塞や脳梗塞の心配があるので、とりあえず総コレステロールを下げるお薬を処方しておきましょう」ということになる。ところが、この「220未満」という正常値には医学的な根拠がないのである。
たとえば30年ほど前の1976年に発行された『内科診断学』では正常値は「130〜250」だった。それがいつの間にか「250未満」から「220未満」に下げられ、これまでに日本人の6人に1人に当たる約2300万人が「高コレステロール血症」と判定されてきた。
国際的な正常値も日本の数字とかなり違う。アメリカでは、30代は日本と同じ「220未満」だが、40代は「245未満」、50歳以上は「265未満」となる。ちなみに日本ではほとんどの正常値が年齢別になっていないが、医学的には20歳と80歳の正常値がまったく同じということがおかしい。
自然に数値が増えても
いずれにしても、正常値が「220未満」だと、閉経後の日本人女性の55%が高コレステロール血症と判定される。欧米では閉経後の女性で同血症とされる人は5%しかいない。理由は簡単で、閉経後の女性はおおむね50歳以上だから、欧米では総コレステロールの正常値が「265未満」となる。従って、高コレステロール血症と判定される女性が5%にしかならないわけだ。
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