ニュース: 生活 RSS feed
【主張】インフルエンザ 予防徹底こそ最大の対策
インフルエンザの流行が始まった。過去10年で最も早かった昨シーズンに次ぐ早い流行入りである。「手洗いやうがい、ワクチン接種などに努めてほしい」とする厚生労働省の呼びかけを真摯(しんし)に受け止め、予防を徹底したい。個人の感染予防は社会防衛につながる。
インフルエンザは鼻水、のどの痛み、せき、下痢、発熱など風邪とよく似た症状を引き起こす。だが、肺炎を併発する確率が高く、高齢者を中心に多い年で2000人近い死者を出している。インフルエンザは風邪とは違い、侮ってはならない感染症だ。まず、このことを理解すべきだ。
インフルエンザは患者がせきをすることで唾液(だえき)や鼻水の分泌物に含まれたウイルスが周囲に飛び散ってうつる。ウイルスが空中を漂うことでも感染していく。患者の手から電車のつり革などを通じてうつる接触感染もある。いずれもウイルスがのどなどの細胞にとり付いてそこで増殖していく。
だからこそ、通勤電車など人込みではマスクをかけ、帰宅後は、うがいと手洗いを励行することが大切になる。
ワクチンは新型インフルエンザに対する脅威から年々接種率は上がっている。ただ、接種すれば絶対に感染しないというわけではない。症状を悪化させない手段だと理解すべきだろう。
予防には普段から抵抗力(免疫)をつけておくことも重要である。そのためには適度な運動に十分な睡眠と栄養補給を心がけたい。とくに忘年会シーズンのいまは、体力を消耗させる暴飲暴食や深酒は慎みたい。
国や自治体がウイルスの増殖を抑える治療薬の供給体制を整えておくことも必要だ。
しかし、タミフルについては服用した子供が高所から飛び降りる異常行動が相次ぎ、10代の服用を差し控えている。
厚労省は服用と事故との因果関係を調べてきたものの、最終結論はまだ出していない。きちんとした調査報告が求められる。
欧州などではタミフルが効かない耐性ウイルスも現れている。日本でもわずかに見つかっているが専門家によると、タミフルの乱用によるものではなく突然変異が原因だ。
ワクチンは耐性ウイルスに対しても効果があるとされている。接種は今からでも遅くはない。