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【主張】インフルエンザ 徹底したいワクチン接種
11月に入ると、インフルエンザが流行し始める。ワクチンの接種に加え、うがいや手洗いの励行で感染を防ぎたい。十分な休養と栄養補給も忘れてはならない。個々人の予防がしっかりしていれば、流行は最小限に抑えることができる。
高熱、頭痛、倦怠(けんたい)感、筋肉と関節の痛みといった全身症状がインフルエンザの主な症状だ。肺炎を引き起こしたり、持病を悪化させたりもする。
鼻水やせきをともなう呼吸器疾患としての通常の風邪とは異なり、高齢者や幼児ら健康弱者を中心に多い年で2000人近い死者を出している。「たかが風邪」と侮ってはならない。
インフルエンザは感染者がせきやくしゃみをすることで、分泌物(唾液(だえき)や鼻水)に含まれたウイルスが周囲に飛び散ってうつる。ウイルスが空中を漂うことでも人に感染する。
人込みはなるべく避け、通勤電車の中などではマスクの着用を心がけたい。自分の感染予防のためだけではなく、罹患(りかん)した場合に周囲にうつさないようにする当然のエチケットでもある。
徹底したいのはワクチンの接種である。インフルエンザウイルスは突然変異を繰り返すため、世界保健機関(WHO)は毎年、その冬にはやるウイルスのタイプを予測し、それをもとに各国がワクチンを製造する。近年はこの予測が的確に行われ、着実に効果を上げている。
ワクチンはインフルエンザウイルスを孵化(ふか)鶏卵の中で増殖させ、遠心分離器にかけて精製した後、エーテルを加えて不活化したものだ。つまり、生きたウイルスをそのまま使うのではなく、殺して感染力を奪ってから接種する。だからワクチンを打っても決して感染はしないし、免疫反応で体内に抗体(抵抗力)をつくってウイルスの侵入を防げる。
ただ、わずかではあるがワクチンには副作用もある。心配なら医療機関で専門家に相談してから接種すべきだろう。
甚大な被害をもたらす新型インフルエンザの発生も気になる。新型は鳥インフルエンザウイルスが変異して生まれるが、毒性の強いこのウイルスが東アジアを中心に蔓延(まんえん)し、人にも感染して多くの死者を出している。警戒を怠らず、危機管理の態勢を整えておかねばならない。