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【厚労省のカルテ】(8)膨らむ業務 国民の怒り集中 (1/2ページ)
舛添要一厚生労働相が4月1日に、新入職員を前にこんな話をしている。
「厚労省は国民生活に直結する課題を多く抱えている。国民の期待が高いだけ、私たちの仕事がその期待に十分応えられないとき、大きな失望と不満が残ることになる。今日、まさに国民からの厳しい批判にさらされているのが厚労省の置かれている現状だ」
人の生老病死すべてにかかわるのが厚労行政。その予算規模は一般会計で約22兆円。国の一般会計全体の26%。国債費などを除いた一般歳出に占める割合でみれば46%にも達する。
かつての厚生省キャリアで、宮城県知事を務めた浅野史郎慶応大教授は現役時代を振り返り、「省内で抱える課題があまりに大きく、自分の担当以外のところが何をやっているところなのか分からなかった。特に社会保険庁のような外局になってしまうと、ますます分からない」と告白する。
所管テーマの膨大さを舛添厚労相は、「大臣が3人必要」ともこぼしている。
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少子高齢化、働き方の多様化、医師不足などの社会変化は、ただでさえ幅広い厚労省の仕事を、さらに膨張させる圧力となる。厚労省は新規事業を打ち出すが、そこでもつまずく。
一例が高齢者福祉をめぐる政策の現場だ。
平成8年に岡光序治元厚生次官が、特養ホーム建設に絡む補助金交付に便宜を図った見返りに福祉事業者から6000万円を受け取り逮捕された事件は、省の信頼を完全に失墜させた。
19年には介護サービスのコムスンが、介護報酬の不正請求を行っていたとして市場から退場。介護の現場が大混乱した。
グループ会社であるグッドウィルは今年、違法派遣労働によって営業停止処分を受けている。厚生、労働の双方にまたがって厚労予算が悪徳業者に食い物にされていたわけだ。
そして、後期高齢者医療制度をめぐる混乱。