ニュース: 生活 RSS feed
【ゆうゆうLife】介護 認知症予防のできる「まち」(下) (2/3ページ)
このニュースのトピックス:メンタルヘルス
定期的に診察していれば、認知症と診断されるタイミングがある。その時点でアルツハイマー病の進行を抑える薬、アリセプト(塩酸ドネペジル)を飲み始めれば、発症しても、症状が軽い時期を引き延ばせるという。
◇
盛岡市医師会が認知症患者の増加に危機感を持ったのは、平成12年の介護保険スタート時。地域の医師から「認知症について知識がなく、患者が増えても対応できない」との声が相次いだからだ。
手始めに認知症を知るセミナーを開催。15年には、市が行う高齢者基本健診で、かかりつけ医らが中心になり、認知症患者を見つける「もの忘れ検診」を追加。翌年には、かかりつけ医のレベルアップをねらい、もの忘れ相談医の認定を開始した。
検診開始から5年で認知症患者と予備軍が新たに計238人見つかり、もの忘れ相談医も増えた。同市医師会の担当者は「介護関係者を招いた勉強会などで、かかりつけ医の診療力の底上げを目指しています」と意気込む。
◇
一方で、明らかな認知症の症状があるのに、「年のせい」とされたり、ほかの病気と間違えられ、認知症が見過ごされるケースも目立つ。
「医師がもっと早く認知症だと診断してくれていたら…。もっといい過ごし方ができたかもしれません」。秋田県に住む川北マチさん(71)=仮名=は振り返る。
夫は64歳のとき、車の運転中に突然、道が分からなくなった。普通の状態ではないと感じ、やっとの思いで夫を連れて行った市立病院では、「疲れからくる老人性鬱病(うつびょう)」と診断された。3年間、抗鬱剤を飲み続けたが、症状は悪くなる一方で、通院をやめてしまった。

