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【主張】インフルエンザ いまからでも予防接種を
インフルエンザが全国的に流行し始めた。予防にはワクチンが有効である。接種がまだなら、できるだけ早く済ませた方がいいだろう。厚生労働省も早期接種を呼びかけている。接種から効果が表れるまで2〜3週間はかかるからだ。
ワクチンを接種していれば、万一罹患(りかん)しても重症化は防げる。わが身を守るだけでなく、流行を最小限にとどめることにも役立つ。
新型インフルエンザの出現にも警戒しなければならない。世界で最大7400万人が命を落とすとされ、いまのワクチンでは効き目がないが、接種によって既存のインフルエンザと新型の両方に感染する最悪の事態は避けられるだろう。
ワクチンはインフルエンザウイルスを孵化(ふか)鶏卵内で増殖させ、遠心分離器にかけてウイルスを精製した後、エーテルを加えて不活化する。生きたウイルスをそのまま使うのでなく、殺して感染力を奪ってから接種する。だから人は感染することなく、免疫反応で抗体(抵抗力)をつくることができ、予防が可能となる。
厚労省は昨冬を上回るワクチンを供給できる態勢をとっている。
とくに高齢者や慢性の持病(心臓病、糖尿病、肝臓病など)がある人がインフルエンザにかかれば、肺炎を併発したり持病が悪化したりして、死に至る危険性もある。実際に毎年、高齢者を中心に多数の死者が出ている。医師と相談したうえでワクチンを接種してほしい。
今回は、流行の開始時期としては過去20年で最も早く、例年に比べても1〜2カ月ほど早い。学級閉鎖をする小中学校も増えてきた。
専門家によると、ここ数年影を潜めていたAソ連型がいまの流行の中心にある。それが流行時期を早めた原因らしい。子供は、このAソ連型に対する抗体を十分持っていない。そのため、保育園や幼稚園、小学校で急速に感染が拡大している。今後、昨冬のA香港型やB型が流行する可能性もある。油断は禁物である。
もちろん、ワクチン接種だけで安心してはならない。日ごろの手洗い、うがいの励行、さらに十分な休養と栄養補給が予防の基本であることを忘れないでほしい。