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臓器移植法10年、提供わずか61例 子供は海外へ (1/3ページ)

2007.10.15 02:09
このニュースのトピックス臓器移植

 臓器移植法の施行から16日で10年を迎える。この間に実施された脳死臓器提供はわずか61例で、脳死移植は定着とは程遠い状態だ。子供は制度上、国内での移植がほとんどかなわず「生きる希望」を求め、海外渡航が後を絶たない。施行3年後をめどに行われるはずだった法律の見直し作業も進まず、移植に最後の望みを託しながらも受けられずに多くの患者の命が失われている。

「8%」

 「臓器移植への理解をお願いします」。東京・銀座周辺で今月7日、移植医療の厳しい現状を知ってもらおうと、移植待機患者の家族ら約150人が行進した。腎移植を受けた阿部豊さん(36)は「手術で元気になる人がいることを知ってもらいたい」と訴える。

 臓器斡旋(あっせん)機関「日本臓器移植ネットワーク」によると、これまで61人の提供者があり、心臓や肝臓などが243人に移植された。昨年、約8000人の提供があった米国とは比較にならない。今年の提供数は現在11人だが、待機者数は大きく上回る。心臓移植を待つ患者だけでも8月末時点で100人。うち5年以上の待機者が17人もいる。「登録患者は増えているが移植を受けられずに死亡するケースも多い」(同ネットワーク)という。

 現行法は脳死での提供要件に「15歳以上の本人による生前の書面での意思表示」「家族の同意」を定めている。しかし昨年11月の内閣府世論調査では臓器提供意思表示カードの所持率はわずか8%。提供意思を記入している人はさらに少ない。

 大阪大学付属病院移植医療部の福嶌教偉副部長は「現行法の生前の書面による意思表明という条件は見直しが必要」と、移植条件の厳しさが脳死移植普及の鈍さの一因になっていると指摘する。

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