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排水門の5年間開放を命令 諫早湾の漁業被害認める 佐賀地裁

このニュースのトピックス民事訴訟

 有明海の漁業不振は、国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防閉め切りが原因だとして、同海に面する長崎、佐賀、福岡、熊本各県の漁業者ら約2500人が、国に堤防の撤去や排水門の開門などを求めた訴訟の判決で、佐賀地裁は27日、南北排水門の5年間常時開放を命じた。諫早湾の漁業被害と閉め切りの因果関係を認めた。

 判決理由で神山隆一裁判長は「有明海の漁業被害と堤防閉め切りの因果関係はデータは不足しており認めるのは困難だが、諫早湾内とその近くの漁場については相当程度の立証がされている」と認定。「中・長期の開門調査に国が応じないのは、原告が主張する被害の立証を妨害するものと言わざるをえない」と厳しく非難した。ただ準備に必要な3年間は開門を猶予するとした。

 判決によると、平成9年に諫早湾の湾奥部を全長約7キロの堤防で閉め切ったため、潮流が弱まり赤潮が発生するなど諫早湾の環境が悪化、深刻な不漁となった。

          ◇

 【用語解説】国営諫早湾干拓事業

 長崎県・諫早湾奥部を全長約7キロの潮受け堤防で有明海から閉め切り、大規模な農地を造成するとともに高潮・洪水被害を防止する農水省の公共事業。潮流が変わり漁業不振になったとして、有明海の漁業者らが14年、佐賀地裁に工事差し止めを求めて提訴し、仮処分も申請。地裁は差し止めの仮処分を命じたが、福岡高裁、最高裁が工事続行を認めた。その後開門を求める仮処分を申し立て、本訴の請求も堤防の撤去と開門に変更した。工事は昨年11月にほぼ完了し、総事業費約2500億円で造成された農地は約680ヘクタール。

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国営諫早湾干拓事業の堤防撤去などを求める訴訟の判決で、横断幕を掲げ佐賀地裁に向かう原告団=27日午前9時45分
国営諫早湾干拓事業の堤防撤去などを求める訴訟の判決で、「勝訴」の垂れ幕などを掲げ喜ぶ原告ら=27日午前10時8分、佐賀地裁
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