ニュース: その他
北京五輪 レスリング・吉田沙保里
このニュースのトピックス:北京五輪・注目日本選手
■最強女王さらに「向上心」
吉田沙保里は、海外で「レスリングマシン」の異名を取る。正確無比の攻めと守り。無尽蔵の馬力。言い得て妙とうなずくしかない。
付け加えるなら「世界最強」の肩書も。アテネ五輪女子55キロ級金メダル、世界選手権5連覇、外国人にいまだ負けなし−。華麗な戦歴もさることながら、周囲を渦巻く「金メダル確実」の声が、盤石の強さを言い尽くしている。
「最強」のベクトルは今も増幅のさなか。減量を必要としない自慢のボディーバランスをあえて崩し、近ごろは増量に励む。一段上の馬力と速さを手に入れ、吉田はさらに4年後のロンドンをも視野に入れる。
サイン色紙に書き添える言葉は「夢は大きく、常に向上心」。吉田の「最強」は、天井を知らない。
外国人への卑屈な感情がないのも吉田の強み。国際合宿では、挑んできた海外選手を素早いタックルで片っ端から平らげる。一挙一動が研究の対象になってもおかまいなし。
ビデオ片手の海外のコーチ陣を前に「仕掛けのタイミングは映像じゃ分からない。平気です」と言ってのける。
北京でさえ戦歴のわずか1行になりそう。「引退するときに、こう言えたら格好いい。『誰も私に勝てなかった』と」。吉田の言葉からは自信がうかがえる。