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【五輪の中国】食大国「味と安全」両立? (1/2ページ)
道路工事の粉塵(ふんじん)が舞う表通りから細い路地に入る。その奥に、目指す大衆四川料理店はあった。
扉を押し開けると、威勢のいい声が耳に飛び込んできた。
「歓迎光臨(いらっしゃい)!」
北京市中心部の天安門広場から東へ10キロほど。地元客でにぎわうこの店は、お世辞にも清潔とはいえないが、食欲をそそるにおいに満ちていた。
テープで補修した菜単(メニュー)の中に、話題の料理を見つけた。
「夫婦肺片」
誰が考えたのか、「Husband and Wife`s Lung Slice」と直訳された。夫婦の肺の薄切り? 今年8月8日に開幕する五輪をひかえた北京の料理メニューの「珍訳」代表例である。
「夫婦肺片」の正体は、ウシ、ブタの肉や内臓の薄切りを煮込んだ激辛の涼菜。うまい。1皿16元(240円)。安い。外国人観光客にも味わってもらいたい珍味だが、珍訳の指摘を受けて次のような英訳となる。
「Pork Lungs in Chili Sauce」(豚肺のチリソース煮)
日本を含む非英語圏の国々でも、この種の珍英訳はあったはず。北京の珍訳の中には、「牛仔骨(Calf Ribs)」を「カウボーイリブ(Cowboy Ribs)」とした“名訳”もある。目くじらを立てるのもどうか。
だが、約50万人という外国人五輪観光客を見込む北京市は、食大国のメンツにかけても、珍訳の排除にやっきだ。
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槌音(つちおと)が絶えない五輪公園の西北部に、小ぎれいなアパートが42棟も立ち並ぶ。北京五輪の期間中、史上最多となる205カ国・地域から集う選手、コーチらが暮らす「選手村」である。ピーク時で1万6000人超、常時1万人とされる選手らの胃袋をいかに満たすか。腕の見せ所だ。
過去、1964年の東京五輪では「スシ」が、88年のソウル五輪では「ビビンバ」「キムチ」が世界に名を売った。半面、ソウルでは伝統的な犬肉料理店が表通りから姿を消した。


