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【MOSTLY CLASSIC】オペラ部門次期芸術監督の尾高忠明氏 (1/2ページ)
■新国立劇場 新しい風は吹くか
■「プランニング」に意欲
新国立劇場(東京都渋谷区)の次の第5代オペラ部門芸術監督に就任することが決まった、札幌交響楽団音楽監督の尾高忠明(60)。26歳の若さで東京フィルハーモニー交響楽団の常任指揮者に就任して以来、内外で高い声望を築いてきた尾高は、9月から同劇場芸術参与に就任する予定だ。平成22年9月、日本のオペラ界の顔として新たなスタートを切ることになる。(谷口康雄)
「歴代監督の基盤の上に立ち、それを継承、さらに発展させる人。より若い世代であること。オペラと舞踊についてはインターナショナルな競争力を求めて、十分な国際性を持っていること」
6月30日、新国立劇場の遠山敦子理事長はオペラ、舞踊、演劇の次期芸術監督就任予定者の発表にあたり、その求められる人物像を口にした。
尾高は昭和22年、神奈川県鎌倉市生まれ。父は作曲家、指揮者として日本の楽壇に大きな足跡を残した尾高尚忠。兄の惇忠も作曲家として知られる音楽一家。
ウィーンで名匠のハンス・スワロフスキーに学んだサラブレッドは、昭和49年から17年間、東京フィルハーモニー交響楽団常任指揮者を務めたのを皮切りに、読売日本交響楽団の常任にも就任。BBCウェールズ交響楽団の首席指揮者としても活躍し、ロンドンの夏の風物詩の音楽祭「プロムス」の常連ともなった。
楽団存続の危機にあった札響の再建にも手腕を発揮したが、近年はNHK交響楽団の定期演奏会で大作を次々と指揮するなど、異例とも取れる厚遇ぶりを受け、今後の動向にも注目が集まっていた。
唯一の懸念材料として挙がるのが、オペラに対する経験値。読売日本交響楽団でブリテンの「ピーター・グライムズ」を平成10年に指揮したのを最後にオペラの現場からは遠のいている。新国立劇場では18年にベルディ「運命の力」の新演出初演を任されたが、肩の故障のため盟友の井上道義に席を譲る形となった。

