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【音楽】大人の歌い手、クミコがカバーアルバム 「昭和の歌」で自分探し

2008.6.1 09:42
このニュースのトピックス邦楽

 貴重な大人の歌い手といわれるクミコ(53)。ヒット曲のカバーアルバムを出し、コンサートにリクエストを取り入れるスタイルなどで、自分と同じ時代を生きてきた歌を届けようとしている。

 「歌手歴は25年ですが、最初の20年間は道草ばかり。背伸びも萎縮(いしゅく)もしなかったけど、真剣に歌うだけで人を楽しませる気持ちがなかったみたい」

 近年、シャンソンアルバム「越路吹雪を歌う」や、宮崎駿アニメ「ハウルの動く城」のテーマ曲などが評価された。忙しくなると、作った歌を熟成させずに発表することもある。そこにジレンマが生じ、名曲のカバーに挑み始めた。

 「ただ、カバーブームなだけに安易ではないかと悩みもしました。シャンソンも歌い継ぐという意味では一種のカバーだけど、日本語訳詞があったりするからオリジナル性も半分ある」

 昨年のアルバム「十年〜70年代の歌たち〜」は、「喝采(かっさい)」「ざんげの値打ちもない」「『いちご白書』をもう一度」などの大ヒット曲を収録。

 今年のアルバム「友よ!」は、「制服」「旅立ち」「君に捧(ささ)げるほろ苦いブルース」など、地味だけど記憶に強く残る歌集となっている。

 これらの歌を歌うことで、若くて純粋で突っ張っていた自分と対面できることを発見し、あのころの出来事やいさかいも、今なら分かるし、許せるとも感じたという。

 「大人には思い入れの深い『昭和の歌』はたくさんありますよね。私の歌声が聴く人の“私小説”を呼び起こしたり、自分探しの道案内になってくれればステキだと思っています」

 27日、東京・有楽町の東京国際フォーラムのコンサートでは、リクエストに応えるコーナーを作る。(音楽ジャーナリスト 湯浅明)

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