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初夏に聴きたいジャズピアノ
ジャズピアノのトリオといえば、それこそ星の数ほどあるが、各パートの顔ぶれによって全体のサウンドが魔法のように変わる。初夏の夕べに思わずため息をつきたくなるような、若手ピアニストによる最新CDアルバム2枚を紹介する。
現代ニューヨークのジャズシーンで頭角を現してきた25歳の若手ピアニスト、ダン・ニマーの通算3枚目にあたる「ユアーズ・イズ・マイ・ハート・アローン」は、ピアノトリオの名盤として残ること必至の1枚だろう。
これまでアルバム収録ごとにメンバーを変えてきたダンの今回の相手は、ベースがピーター・ワシントン、ドラムスはルイス・ナッシュ。この2人、日本でも人気のあったピアニスト、トミー・フラナガン(2001年没)が晩年に組んだトリオのメンバーで「シー・チェンジス」などの名盤を世に送り出してきている。
昨年11月、ニューヨークのスタジオで録音された本作は、ダンのオリジナルを含めた全13曲を収録しているが、どの曲もびっくりするくらいノリがよく、スイング感たっぷり。ジャズの魅力を十分に堪能できる。
もう1枚は、新進気鋭27歳の邦人ピアニスト、海野雅威(うんのただたか)のメジャーデビューアルバム「マイ・ロマンス」だ。こちらのメンバーはベースがジョージ・ムラーツ、ドラムスはジミー・コブ。いずれも最高峰の腕をもつジャズ界の重鎮で固めている。
「マイルストーンズ」や「マイ・ロマンス」といったスタンダードのほか、オリジナル2曲を含めた全9曲を収録している。いずれもリリカルで繊細、物おじしないのびのびとした鍵盤のタッチは、一気に才能を開花させそうな予感に満ちている。(宝田茂樹)


