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【音楽】生誕100年今も存在感 朝比奈隆
■誕生日に記念コンサート開催
カラヤンと同じ1908(明治41)年に生まれ、平成13年に亡くなった朝比奈隆は、「一日でも長く生き、一日でも多く舞台に立つ」の信条をそのまま実践した93年の生涯だった。
生誕100年に当たり、早くも昨年12月には8年5月のシカゴ交響楽団を指揮したブルックナーの交響曲第5番のDVDの映像がリリースされた。朝比奈は35回の海外指揮旅行を行い、17カ国で69のオーケストラでタクトを振っている。昭和31年から3年連続でベルリン・フィルを指揮し、ベルリン州立歌劇場、ザクセン州立歌劇場ではオペラ「蝶々夫人」を指揮するなど、ヨーロッパを中心に壮年期から高く置かれていた。
音楽総監督を務めた大阪フィルハーモニー交響楽団の小野寺昭爾事務局長は半世紀にわたり仕事を共にした。「朝比奈はブルックナーそのものを伝え、残してくれた」と大阪フィルの“財産”を口にする。
楽壇の“ビッグファーザー”として愛された存在は、ブルックナーの交響曲全集を3回録音、ベートーベンにいたっては8回といずれも世界最高記録を持っている。ポニーキャニオンがブルックナーの最後の全集と6度目のベートーベン全集を高音質のSACD(スーパーオーディオCD)化。オクタヴィアレコードが豪華装丁で最晩年の2年間のベートーベン、ブルックナーのライブをSACD化し、キングレコードは昭和50年代後半の伸長著しい大阪フィルの演奏によるチャイコフスキー「悲愴」などを発売する。「40代から50代のかつて朝比奈の実演に触れただろう世代の男性を中心にセールスが伸びています」(ヤマハ銀座店)。
ハイライトは,大阪フィルによる7月9日の誕生日の記念演奏会。現在の音楽監督、大植英次が朝比奈の十八番の一つだったブルックナーの交響曲第9番に初挑戦。老巨匠が大きな信頼をおいた伊藤恵がモーツァルトのピアノ協奏曲第23番を演奏する。問い合わせは大阪フィル(電)06・6656・4890。

