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【音楽】生誕100年今も存在感 ヘルベルト・フォン・カラヤン
「楽壇の帝王」として世界に君臨したオーストリアのヘルベルト・フォン・カラヤン。生涯現役を貫き、ブルックナーの演奏の今日的なスタンダードを作り上げた朝比奈隆。東西の2人の大指揮者が今年、生誕100年を迎えた。カリスマ性を持つ指揮者が少なくなった今、一時代を築いた巨人の存在感はますますその意味を増している。
5日は1989年に没した世界的指揮者、ヘルベルト・フォン・カラヤンの100歳の誕生日。生地のオーストリア・ザルツブルクでは政府要人を迎えて記念式典が盛大に行われ、その偉業がたたえられた。
ザルツブルク祝祭劇場にある「モーツァルトの家」で行われた記念式典には、ハインツ・フィッシャー・オーストリア大統領、ガブリエレ・ブルクシュターラー・ザルツブルク州首相らが出席。バラの花が飾られ、指揮をするカラヤンの映像が大きく映し出された舞台が作られた。
エリエッテ・フォン・カラヤン夫人が「彼の目指していたものは、世界中のできるだけ多くの音楽愛好家にラジオやテレビの放送、CDやビデオを通じて自分の芸術性を伝えることでした」と語るように、今日のクラシック音楽の発展に大きく寄与した功績が思い起こされる式典となった。
また、ドイツの著名な音楽評論家、ヨアヒム・カイザーも出席し、「カラヤンに最も影響を与えた指揮者はトスカニーニで、ザルツブルクで『フィデリオ』を聴いたカラヤンはすっかり心を奪われ、それ以来、生涯を通じて、この理想を実現することに懸命だったのです」と述べた。
式典ではキュッヒル弦楽四重奏団と、長年、ベルリン・フィルの首席クラリネット奏者を務めたカール・ライスターが、モーツァルトのクラリネット五重奏曲など3曲を演奏した。
ザルツブルク郊外アニフにあるカラヤンの墓には音楽監督を務めたベルリン・フィルからの花も供えられた。ベルリン在住の音楽ジャーナリスト、中田千穂子さんは「カラヤンとベルリン・フィルは共に困難を乗り越えて民主的な体制を整えることができました。彼らはカラヤンに感謝の気持ちでいっぱいなのだと思います」と話した。