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「夜明けの停車場」をカバー 長谷川真吾
このニュースのトピックス:紅白歌合戦
女性を残して旅にでる男の心情を歌う「夜明けの停車場」がよみがえった。自分が生まれる12年前のヒット曲をカバーした長谷川真吾(23)には、戸惑いとときめきが交錯している。
昭和47年、石橋正次が歌った「夜明けの停車場」はオリコンの1位を3週間続け、皮肉にも、石橋が出演した学園ドラマ「飛び出せ!青春」の主題歌「太陽がくれた季節」(青い三角定規)に首位を譲る。なお、両曲ともこの年の紅白歌合戦で歌われた。
カバー曲はとっつきやすい半面、人の思い出に寄り添うオリジナル曲との差別化が難しいということもあり、作曲家の叶弦大は、この歌のカバー化を断り続けてきたが、「長谷川クンの成長とともに“新作”として世の中に受け入れられる」と期待を寄せる。
その長谷川は、「情景作りに苦労しました。昭和59年生まれの僕は、停車場のイメージが分からず、テレビで一緒になった北島三郎さんに教わりました」と恐縮する。確かに、今は携帯やICカード乗車券の時代。旅立つ男が握り締めている固く厚い切符ももちろん知らない。「手荷物はボストンバッグ? 今はキャリーケースですよ」ともいう。
その一方でカバー曲の利点も感じている。「キャンペーンでは、名曲の“歌力”で通行人が立ち止まってくれます。だから、これまでのように“真吾コール”をいただくことではなく、聴いて味わっていただくことに喜びを感じています」
そもそも長谷川は、ダンサー志望で鳥取から出てきたとあって、これまではアップテンポな楽曲の、ダンスと歌のパフォーマンスを楽しんでもらっていた。
「今度は、涙をかみしめてさよならを告げる、ヤセ我慢する男の後姿を表現することに挑戦です。第二のデビューだと思っています」と表情をひきしめた。
(音楽ジャーナリスト 湯浅明)

