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【新春インタビュー】歌手・和田アキ子 叱ることは愛情表現 (2/3ページ)

2008.1.7 07:53
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「おとなの叱り方」で日本人に活を入れる和田アキ子さん(撮影・古厩正樹)「おとなの叱り方」で日本人に活を入れる和田アキ子さん(撮影・古厩正樹)

 ≪横並びが問題≫

 本書では、興味深いエピソードが紹介されている。昨年亡くなった阿久悠さんが「友だちのような…」という言葉を生み出してしまったのは、作詞家として失敗だったと、ある雑誌に書いていたというのだ。それを読んだ和田さんは《阿久先生の失敗かどうかは別にして、たしかにその一見優しげな言葉が、人と人との関係をヘンな具合に横並びにしてしまったのかもしれません》と記す。

 《“怖い人”なんかとんでもない話で、みんな“いい人”で、みんな仲良しがすばらしい! そんな価値観をつくってしまったから、叱る、叱られるの関係もなくなった。おとながみんなへっぴり腰になっちゃった》

 そして、横並び意識が、じつは若い人から発奮材料を奪うことにつながっているのでは−と、和田さんは分析する。

 「人間って差をつけられることで発奮し努力するんじゃないかな。卑近な例ですが、私が芸能界に入ったころ、歌番組で先輩は3コーラス歌えた。新人は1コーラスか1・5ですよ。いまじゃみんな平等。でもね、《差があって当たり前》という社会の方が私は健全だと思います」

 ≪個性と常識≫

 和田さんは、ただ叱るだけではなく、自分の心も正直に描いている。

 《子どもが大好きで、子どもが欲しくて欲しくて仕方がありませんでした。それなのに、がんで子宮を全摘しなきゃいけなくなったのは、一九八一年。いまのダンナと結婚してわずか二カ月後のことでした》

 聖路加病院の4階に入院していた和田さんは「ここから飛び降りたら死ねるかな」と本気で思ったという。そんなこともあってか、性や子育てのありようも、叱りたくなる。

 「子供を産みも育てもしていないお前に言われたくないと思うかもしれませんが、私は『できちゃった婚』は嫌いです。セックスは新しい生命を宿す尊い行為であるという認識は持ってほしい。大人の物分かりがよくなったというか、社会にけじめがなくなったというか…。私はそんな結婚を祝福したくありません」

 問題は、常識をわきまえずに「迷惑をかけなければ何をしても自由」というような発想をしてしまうことにあるのだろう。

 「若い人たちはみんな個性、個性っていうけれど、個性ってのは常識の上に築かれるものでしょう。大人がへっぴり腰になって、常識を若い人たちに伝える回路がなくなってしまった。大人の責任は大きいですよ。そしてこうも思うんです。『叱る』という行為は究極の愛情表現。本当はみんな叱られたがっているんじゃないかって」

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「おとなの叱り方」で日本人に活を入れる和田アキ子さん(撮影・古厩正樹)
「おとなの叱り方」で日本人に活を入れる和田アキ子さん(撮影・古厩正樹)
「おとなの叱り方」で日本人に活を入れる和田アキ子さん(撮影・古厩正樹)
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