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【インタビュー】和太鼓奏者・林英哲 国境越えて広がる音 (1/3ページ)
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かすかに聞こえる夜汽車の汽笛、静かな海鳴り、かなたからとどろく雷鳴…。好きなのはそんな「距離感のある音」という。
「こういう仕事をしていると、さぞ子供のころから太鼓の音や大きな音が好きだと思われがちなんですがそうではないんです。やかましいのはちょっと…」
5日に発表するソロ活動25周年記念の新アルバム「光年の歌」も、そんな遠い響きに満ちた作品になった。子守歌のようにもきこえる不思議な一作だ。
「ものすごく懐かしくて遠い音。それを太鼓で表現するのは難しいんですけど、意識の中に余韻が残るものができたらいいなあと。興奮して花火のようにどんどんたたいても逆に何も残らないと思うんです」
こんな繊細な音のセンスが、並の太鼓打ちと一線を画す秘密なのだろう。
たぐいまれな集中力と磨き抜いた所作で、和太鼓を芸術楽器に昇華させてきた草分け的存在だ。太鼓との出合いは美術の専門学校に通っていた19歳のとき。知り合いから、太鼓グループの結成に誘われたのがきっかけだった。
「たまたまドラムができたので、口説かれて。予備知識も興味もなかった」


