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【明解要解】NHKの次期経営計画案否決 (1/2ページ)
■甘い体質に全会一致でノー
NHK改革が暗礁に乗り上げている。受信料値下げを盛り込んだ次期経営計画案が先月25日、最高意思決定機関の経営委員会に「努力が足りない」と否決された。後日開かれた会見で、NHKの橋本元一会長は「これが現状で出せる最良の改正案」と強調。受信料に守られてきた公共放送機関と、民間の企業トップらでつくる経営委との意識のズレを浮き彫りにした。視聴者が納得できるようなNHK改革は実現するのか。先行きは、ますます見えなくなってきた。(文化部 戸津井康之)
「頭の中を整理するのに今日まで時間が必要だった」
予想外の否決という展開に、橋本会長のショックは相当大きかったようだ。臨時会見で報道陣の前に姿を見せたのは否決から3日後の28日。「議決に至らずおわびしたい」と謝罪する橋本会長の表情には動揺がありありと見えた。
職員の横領事件など、一連の不祥事をきっかけにした受信料不払いの急増(平成18年度末の時点で支払い率70・6%)、若い世代の視聴者離れ…。こうしたなか、NHKがまとめた次期計画案は、失墜した信頼を取り戻す“起死回生”の切り札となるはずだった。ところが、経営委の結論は全会一致で否決という厳しい内容だった。
経営委が出したA4判計7ページにおよぶ「見解」書には、焦点となった値下げから、放送内容にいたるまで、辛辣(しんらつ)な指摘がびっしりと並んでいる。
一律月額50円、口座振り込み者はさらに50円という値下げ案に対しては、「最初に数字ありきの問題ではない。十分な展望もないまま値下げを実施すれば、回復しがたい弊害を生じさせる」と指摘。その一方、未契約者の問題解消などを進めれば、「視聴者の理解が得られる程度の値下げが可能となるはず」と、より大幅な値下げの検討を求めた。
「若い世代向けの番組の充実」などとの表現にとどまった放送サービスの充実については、「具体的内容を伴った考え方を示すべきだ」と指摘。コンプライアンス体制確立についても「組織改革を含む実効性ある施策立案がなされていない」など、計画案の8項目すべてに全面見直しを求めた。
「NHK幹部にはもっと経営意識と危機感を持ってほしい」。会見した経営委の古森重隆委員長(富士フイルムホールディングス社長)は、こう結んだ。


