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【コラム・断】事実が国民を鍛える時代

2007.9.11 09:21

 事実が国民を鍛える、を地で行く時代であります。事実とは何か、とかしちめんどくさい理屈はこの際抜き。メディアで報道されたこと、語られているもの言い自体、とにかく事実として流通せざるを得ない、そんな現在をわれわれは生きているのですから。

 日本はもうダメだ、などと嘆じるなかれ。政治家、代議士、お役人の類もわれわれと同じ程度の俗物、ということを身をもって教え続けてくれている、と感謝しましょう。与野党、衆参、国も自治体もとっくに関係なし。いまどき「政治家」や「公務員」を志す人物が良くも悪くもどういう自意識を持っているものなのか、の公開陳列ケース、絶好の教材であります。ただひとつ問題なのは、そんな陳列ケースの俗物を何とか使い回して、「くに」は動かしてゆかねばならない、ということでしょうか。

 そういう意味ではあたしゃ、スキャンダル上等、ワイドショー政治歓迎、であります。たとえば、不倫沙汰(ざた)の別れ話がもつれて片割れがブチ切れた揚げ句、返り血覚悟で週刊誌に全部暴露、しかも、その標的になっているのが先の参院選で自民党大物議員を破って「姫の虎退治」と持ち上げられた民主党期待の女性新人議員だったりするのも、また愉し。いまどき熟年女性の不倫沙汰など珍しくないご時世、世間一般ならそこまで露わにならずにやり過ごされることが、勘違いの果てに国政なんぞに考えなしに迷い出るから表沙汰になってしまうわけで。そんな予期せぬ効果、お約束の醜聞沙汰もひっくるめてまるごといまどきの「政治」なんだから、というくらいの腹のくくり方が、この高度情報化社会下の民主主義を支える選挙民には、求められているのでしょう。だから、学びましょう、この眼前の何でもありから、淡々と。(民俗学者・大月隆寛)

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